緑内障

症状
眼がかすむ、視野(見える範囲)異常がでる、つかれる、無症状の場合も多くあります。
診断
眼圧、眼底三次元検査、視野検査などを総合して診断します。
治療
点眼薬により眼圧(目の圧力)を下げる治療を行います。十分に眼圧が下がらない場合や、点眼薬で効果が不十分な場合には手術を行います。


視神経線維の障害により視神経乳頭陥凹(目の神経のへこみ)が大きくなる。

緑内障発作?
片眼が急激に痛み、充血し、頭痛・吐き気まで出る場合には緑内障発作(原発閉塞隅角症)が疑われます。一般には高齢の小柄な女性に多いですが、そうでなくても発症する場合があります。眼の中の房水という水の出口の直前(隅角)が詰まってしまうことにより、急激な眼圧上昇をきたします。著しい高い眼圧が持続してしまうと失明してしまいます。しかし、気づきさえすれば予防的治療(レーザー虹彩切開術や白内障手術)により、全く自覚症状がでないうちに治療可能です。頭痛が起きるため、内科や脳外科に受診される場合があり、その際には治療が遅れて視神経障害が残ってしまう場合があります。
緑内障なのに白内障手術?
隅角という部分が狭いために起きてしまう閉塞隅角緑内障の根本的治療が白内障手術です。というのも、もともとの水晶体(眼の中のレンズ)は4mmほどの厚みを持っているのに対して、白内障手術のあとに入れる眼内レンズは1mm弱です。この大きさの差により、隅角が広がり(房水の出口が広がり)、緑内障発作を予防します。

川名院長からの解説コメント

緑内障は40歳以上の方の17人に1人罹患しているという、かなり多い病気です。初期には全く症状がないため、知らないまま放置すると失明に至る恐れがあります。現時点では定期的な健診により見つけるしかありません。検診の時に眼圧だけでなく、眼底検査も行うことが重要です。というのも、日本人には眼圧が正常値の緑内障(正常眼圧緑内障)が多いからです。これは、適切な眼底検査により視神経検査を詳細に行う必要があります。

今のところ残念ながら、白内障と異なり緑内障を根本的に治す方法はありません。早期発見し、進行をできるだけ遅らせる(視野障害を出さなくする)ということが目標です。1年に1回は専門医の診察を受けることをお勧めします。院長は緑内障学会会員であり、緑内障ガイドラインに沿った診断・治療を行うことができます。院長は大学病院在院中に緑内障の分野で研究を行っていました。

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