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痛い雪目について解説いたしました。

ウインターシーズンでスキーやスノボに出かける方が多い時期です。雪山できちんと目をサングラスやゴーグルで防御しないと雪目というつらい状態になってしまいます。なぜなるか、治療法、予防法について解説しました。

ウインターシーズン真っ只中、スキーやスノボに行く方、特に初めて行く方に、目に関して、ぜひこれは知っておいてほしい雪目について解説しています。ウインタースポーツをするときに、この動画は参考になると思うのでぜひ最後までご覧ください!

雪目という名前はあまり身近で聞くことはないかもしれません。ただ、一度雪目になってしまうとすごく痛くて涙がボロボロ出て、目を開けられないほど辛いので、この雪目について解説したいと思います。

 

太陽の光の中には紫外線が含まれています。普段生活する時には意識せずにある程度浴びているというものです。海水浴に行くと日に焼けて、あまりにひどいと皮膚が赤くなって、痛くなります。これが、目にいえます。紫外線のエネルギーは結構強いので、長時間当たると皮膚とともに目の表面にある黒目である角膜が傷ついてしまいます。ウィンタースポーツをしていると、体はウェアで覆われていますが、目は露出されています。そうすると相対的に目にたくさんの紫外線が当たります。紫外線自体は見えないため、晒されている時には感じにくいというものです。

 

紫外線は5月から夏にかけて強いイメージですが、なぜ冬山でのスポーツの時にも浴びてしまうのでしょうか。理由としては、雪山では太陽の光が雪によって反射してしまい、夏のビーチの2倍くらいの紫外線量になるからです。当たっている時には何も感じませんが、長時間当たった後で6−10時間程度すると、角膜障害により表面が凸凹の傷だらけになってしまいます。角膜は人間の体の中でも、一番痛覚を感じやすいところなので、表面がボロボロになることによって、すごく強い痛みを感じます。よくあるのが、スキーやボードに行って楽しんで帰ってきて、夜中に急に痛くなるというパターンです。両目ともすごく痛くて、目を開けられないほどです。見えにくくなって、涙もポロポロ落ちるほどになります。眼科の救急を受診することがよくあります。

 

診断自体は、眼科医が見れば一発でつきます。同じ痛みが出る急性緑内障発作との違いは、通常両目で起きる点です。点眼の麻酔で症状が速やかに解消します。ただし、点眼麻酔で、一時的に痛みを消失させることはできますが、長く使うことはできません。長く使うとさらに角膜の表面が痛むからです。角膜障害から角膜保護の目薬や抗菌薬を使って、表面の角膜細胞が再生するまで待たないといけません。2−3日はゴロゴロして辛い状態が続きます。痛み止めの飲み薬を出すこともありますが、気休め程度の効果しかありません。このように一度なってしまうと非常に辛いものです。また、コンタクトレンズは角膜の状態が良くなるまで、装用できなくなります。

 

ということで、予防することが大切になります。予防方法は簡単で、ウィンタースポーツをしたり、観戦する時にはUVカット機能がついたサングラスやゴーグルをすることです。雪山に出る時に必ずサングラスやゴーグルをすることで雪目になることを100%予防することが可能となります。色は薄めのものがおすすめです。なぜかというと色が濃いものだと、瞳孔が開くため水晶体の混濁、つまり白内障を起こしやすくなるからです。

雪目と同じようなもので、電気性眼炎というものもあります。これはアーク溶接をするときに保護の眼鏡を装用しないことで起きるもので、名前は違いますが、病状としては同じになります。強い光を浴びる時には、必ず保護眼鏡やゴーグルで防御することが大切となります。

 

まとめますと、冬山に行くときには必ずサングラスやゴーグルで目の防御をしてください。雪目になってしまうと、数日間痛くて、涙がポロポロ出て、見えにくい状態になってしまいます。以上のことに気をつけてウィンタースポーツを楽しんでください。

 

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