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目に良いナッツについて解説いたしました。

目に良いナッツ これだけの理由

診療をしていて目に良い食べ物は何ですか?と聞かれることがあります。いろいろあって、一言では難しいのですが、ナッツ類は意外と目に良いので紹介したいと思います。

ナッツとはいわゆる木の実です。アーモンド、クルミ、ピスタチオ、カシューナッツ、マカダミアナッツなどいろいろあります。このナッツにはビタミン、ミネラル、タンパク質がバランスよく含まれています。種類によってそんなに組成は大きくは変わらないというのが特徴です。おおよそ、脂質5-7割、たんぱくや炭水化物が2割、その他ビタミン、食物繊維という構成です。

ちなみにピーナッツはナッツとついていますが、硬い殻で包まれていないため、厳密にはナッツではないとされています。豆の一種となります。少しタンパク質が多いのが特徴です。

ナッツの良い点は様々あります。

まず、栄養価が高いです。 砂糖が多く含まれたお菓子よりもナッツのほうが血糖値の上りがゆっくりなので、糖尿病になりにくくなります。

・不飽和脂肪酸が多い

脂質が多いと、太る!というイメージがありますが、ナッツに含まれる脂肪は、ほとんどが不飽和脂肪酸というタイプです。コレステロールなどを下げる作用があるといわれています。魚に含まれている良い脂とされるDHAなどと同じ分類のものです。普通のお肉に含まれている脂肪酸は飽和脂肪酸といって、コレステロールや中性脂肪が高くなりやすいものです。脂質に比べて糖質が少ないため、砂糖と油を含むお菓子よりもずっとヘルシーな食べ物です。

・抗酸化作用をするビタミンが含まれる。

特にビタミンEは若返りビタミンともいわれるものです。アーモンドなどに特に多く含まれています。抗酸化作用により疲れ目や白内障の予防が期待できます。動脈硬化の予防や血圧の低下作用も見逃せない点です。

・ルテイン・ゼアキサンチンが含まれる。

ルテインは食べるサングラスともいわれる網膜を守る作用があるものを含んでいます。特にピスタチオには多く含まれています。ピスタチオにはグラム当たりだとアーモンドの1000倍も含まれています。ルテイン・ゼアキサンチンは脂質と摂取すると吸収されやすくなるので、まさにナッツから得るのに適しています。ただし通常の食事での理想的な摂取量は6mg/dayといわれています。これはホウレンソウで例えると2束となっています。2014年に慶応大学で行われた研究によると、一般の食事をされている方の摂取量は1.5mg/dayとなっていますので、食事から理想とされる量のルテイン・ゼアキサンチンを摂取するのは結構難しいのではないかと考えられます。

ピスタチオの摂取量は上限25gといわれています。これでも0.25mgくらいです。あまりとりすぎるとカロリー方になってしまうので注意しましょう。適度にサプリメントで補ったほうが良いと思います。

ポリフェノールの一種である、レスベラトール。ニューイングランドジャーナルで生活習慣病による死亡リスクを20%も減らしたと報告されています。ピーナッツの茶色い薄皮に多く含まれています。薄皮をむかずにたべるのがよいといわれています。強い抗酸化作用を持つため、白内障や加齢黄斑変性など、目の老化による病気も防いでくれるというものです。薄皮に含まれているので、皮のままの素焼きを摂取するか、砕いて料理に使うというのもお勧めです。

ナッツには抗酸化作用を持つポリフェノールがたくさん含まれています。

ナッツは噛み応えがあるので、しっかり感で食べることとで満足感を得られやすいです。食物繊維を含むと血糖値の上がり方がマイルドになり、糖尿病の予防にも役立ちます。

量としては自分の片手で入るくらい。塩分・油無添加がお勧めです。塩分が多いと高血圧につながります。油が多いとおいしいですが、摂取カロリーが高くなってしまいます。間食として少量摂取するとカロリーオーバーにならずに良いのではないかと思います。片手の平で持てる程度の25gくらいがよいとされています。

以上まとめますと ナッツには思ったより多くの目に良い成分が含まれています。カロリー的に多く思えても、不飽和脂肪酸が多いため適量の摂取では問題ないというものです。細かく覚えると大変なので、間食に素焼きのミックスナッツをとって目や体の老化予防をしてみてはいかがでしょうか。

 

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