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ICLができない人とは?特徴・適応外になる条件を解説

『ICLを受けたいのに、自分は適応外かもしれない』——そんな不安を抱えながら情報を集めている方も多いのではないでしょうか。

検査を受ける前から「どうせ無理」と諦めてしまうのは、少しもったいないかもしれません。

結論として、目の病気や角膜内皮の不足、妊娠中などの条件に当てはまる方は、ICLが適応外となることがあります。

ただし、ICLができない人の特徴の多くは適応検査で一人ひとり判断され、時期を空ければ受けられる一時的なケースも含まれます。

はじめから諦める前に、自分の状態がどの条件に当てはまるのかを整理してみましょう。

この記事でわかること

  • ICLを受けられない人の代表的な特徴と、その医学的な理由
  • 年齢・度数・前房深度・角膜内皮など数値でみる適応の目安
  • 「できない」と言われても受けられる可能性があるケース
  • 適応外だった場合の代替手段と、適応検査を受ける意義

この記事の目次

ICLができない人の特徴【まず全体像】

ICLができない人とは、目の病気や角膜内皮の不足、妊娠中などで適応基準を満たさない人を指します。

受けられない条件は、大きく次の3つに整理できます。

受けられない条件の3分類
  • 目の病気や状態によるもの(円錐角膜・緑内障など)
  • 全身の状態や体質によるもの(妊娠中・アレルギーなど)
  • 年齢や度数などの数値基準を満たさない場合

ICLは、眼の中に小さな矯正レンズを入れて近視や乱視を直す手術です。

レンズを取り出せば元に戻せる可逆的な方法で、角膜を削るレーシックとは仕組みが違います。この「元に戻せる」点が、ICLが選ばれる理由のひとつです。

これらの条件に当てはまっても、そのまま諦める必要はありません。多くは適応検査で一人ひとり判断され、時期を置けば受けられる一時的なケースもあります。

ICLができない人の特徴【目の病気・全身の状態による条件】

ICLを見送りやすいのは、目の病気や全身の状態に一定の条件がある場合です。

正確な矯正や安全な手術のさまたげになったり、術後の回復に影響したりすることが、その理由になります。

目の病気・目の状態による条件

目の病気による適応外は、レンズを安全に置けなかったり、正確な矯正を保てなかったりすることが理由です。

  • 円錐角膜など角膜の病気:角膜の形が不安定で正確な矯正を保ちにくく、原則は見送られます
  • 緑内障・高眼圧:眼内の操作や眼圧への影響に配慮が必要なため、慎重に判断されます
  • 白内障:水晶体の濁りがある場合は、ICLより白内障の手術が検討されます
  • 網膜剥離などの眼底の病気:まず網膜の治療や経過観察が優先されます
  • ぶどう膜炎の既往:術後に炎症が再び強まる心配があるため見送られやすいです

自分に当てはまるか迷ったら、これまでの健診や眼科で言われた内容が手がかりになります。

たとえば角膜の形の異常を指摘されたことがある方や、近視・乱視が短い期間で強くなった方は、円錐角膜がないかを検査で確かめておくと安心です。

眼圧が高めと言われた経験がある方や、家族に緑内障の人がいる方も、事前に伝えておくと診察がスムーズに進みます。

ただし、進行が止まった軽度の円錐角膜は、条件つきで手術できる場合もあります。同じ病名でも、状態によって判断は分かれるものです。

全身の状態・体質による条件

全身の状態による適応外は、傷の回復や検査値の安定に影響することが主な理由です。

  • コラーゲンアレルギー:レンズ素材のコラマーにコラーゲンが含まれるため適応外です
  • 自己免疫疾患・膠原病:傷の回復に影響しうるため、慎重に判断されます
  • コントロール不十分な糖尿病:術後の回復や感染への配慮が必要になります
  • 妊娠中・授乳中:ホルモンの変化で検査値が安定しにくく、時期を空けて考えます

いま妊娠中・授乳中の方は、卒乳などで体調が落ち着いてから検査を受けると、より正確な度数がつかめます。

糖尿病や膠原病などで通院している方は、主治医のもとでの管理状況もあわせて相談するとよいでしょう。血糖や炎症の状態が安定しているかどうかで、判断が変わることがあるためです。

ここに挙げたのは、あくまで代表例です。適応の判断はクリニックによって差があり、最終的には適応検査で一人ひとり確認されます。

編集部
編集部
 
 

持病がある方は、お薬手帳や普段の検査結果を持って相談すると話がスムーズに進みます。自己判断で「無理そう」と決めてしまう前に、まず状態を伝えてみてください。

数値でみるICLの適応基準【年齢・度数・前房深度・角膜内皮】

ICLの適応は、年齢・度数・前房深度・角膜内皮細胞数といった数値の目安でも判断されます。ただし数値の基準はクリニックによって異なり、確定は適応検査で個別に決まります。

このうち年齢の目安については、ICLの年齢制限は?10代・40代・50代の判断基準も解説で下限・上限それぞれの理由を解説しています。

年齢の目安

ICLの手術自体は18歳から受けられ、21〜45歳を適応の目安とするクリニックが多い傾向です。

20代前半あたりを下限の目安にするのは、成長の途中で近視が進むと、せっかく合わせた矯正がずれやすいためと考えられています。

45歳以上になると水晶体の変化が進むため、遠近両用のICLで対応できる場合があります。年齢だけで一律に決まるわけではありません。

度数の目安

ICLの適応度数は、ガイドラインの改訂で従来の-6.0ジオプター以上から-3.0ジオプター以上へと対象が広がりました。以前より軽い近視の方も、選択肢に入れやすくなっています。

一方で、強度の近視でも矯正できる範囲を超えると適応外になることがあります。レンズで補える近視の強さには限りがあるためです。

自分の度数が範囲に入るかどうかは、検査で確かめる必要があります。

前房深度の目安

前房深度とは、角膜と虹彩の間にあるレンズを置くスペースのことです。一般に2.8mm以上が目安とされています。

ここが浅いとレンズを安全に置くスペースが足りず、適応外になることがあります。スペースが不足したまま入れると、角膜の内側や虹彩に近づきすぎるおそれがあるためです。

深さは検査機器で測定するので、自覚症状ではわかりません。

角膜内皮細胞数の目安

角膜内皮細胞は角膜の透明さを保つ細胞で、いちど減ると再生しません。

手術のときにも細胞が多少減るため、あらかじめ一定数の余力が必要とされ、下限を下回ると適応外と判断されます。目安は年齢によって次のように変わります。

年齢 下限の目安
21〜25歳 2800個/mm²以上
26〜30歳 2650個/mm²以上
31〜35歳 2400個/mm²以上
36〜45歳 2200個/mm²以上

若い年代ほど下限が高めなのは、これから長く目を使ううえで、細胞の余力をより多く残しておくためと考えられます。

これらの数値はいずれも目安にすぎません。実際に受けられるかどうかは、適応検査で自分の測定値をもとに判断されます。

『できない』と言われても受けられる可能性があるケース

「できない」と言われても、それが一時的な理由なら、時期を空けた再検査で受けられる可能性があります。まず一時的か恒久的かを見分けることから始まります。

区分 おもな例 見通し
一時的 妊娠中・授乳中、目の炎症や状態が不安定な時期 時期を空けて再検査で受けられる可能性
恒久的 進行した円錐角膜、角膜内皮細胞の不足 別の矯正法を検討していく

妊娠中や授乳中、目に炎症がある時期などは、体や検査値の状態が落ち着けば、再検査で判断が変わることがあります。

一方、進行した円錐角膜や角膜内皮の不足は、時間をおいても改善しにくい恒久的なケースです。この違いを知っておくと、次の行動を選びやすくなります。

また、ガイドライン改訂で適応度数が-3.0ジオプター以上へ広がったように、以前は範囲外だった度数の人が対象になった例もあります。

適応の基準や検査項目は、クリニックで異なります。あるところで難しくても、別の基準や追加の検査で判断が変わることもあるでしょう。

自己判断で諦めず、まず適応検査で一時的か恒久的かを確かめるのが次の一歩です。

ICLを受けられる人・向いている人の特徴

ICLに向いているのは、18〜45歳ほどで近視の度数が安定し、目や全身に大きな病気がない方です。日本眼科学会の情報でも、有水晶体眼内レンズ(ICL)の対象は中等度から強度の近視・遠視・乱視とされています。

強い近視でメガネやコンタクトの不便を減らしたい方や、角膜を削ることに抵抗がある方にも選ばれています。

ICLのメリット

ICLのいちばんの特徴は、レンズを取り出せば元に戻せる可逆性にあります。

  • レンズを摘出すれば元の状態に戻せる
  • 角膜を削らずに近視を矯正できる
  • 中等度から強度の近視・遠視・乱視に対応できる

知っておきたいデメリット・注意点

ICLにも注意しておきたい点があります。代表的なのはハロー・グレア(夜間の光のにじみ・ぎらつき)、ドライアイ、過矯正、近視の戻りといった術後の見え方に関わるものです。

費用面では、ICLは公的医療保険の対象外で全額自己負担の自由診療になります。相場は両眼でおおむね45万〜66万円(税込・2026年7月時点)とされ、医療費控除の対象です。

向いているかどうかも、最終的には適応検査で確認します。ここで挙げた特徴は、自分の位置を把握するための目安と考えてください。

適応外だった場合の代替手段と、まず適応検査を受ける意義

ICLが適応外でも、角膜の状態などに応じて別の矯正法を検討できます。目の状態によって候補になる方法が変わります。

代替手段の候補と選び方の目安

おもな代替手段には、角膜を削るレーシックやPRK、就寝中に装用するオルソケラトロジー、メガネ・コンタクトの継続、そして経過観察があります。

選び方の目安
  • 角膜の厚みが十分:レーシックやPRKが候補になりやすい
  • 角膜が薄い・病気がある:無理に手術せず、矯正の継続や経過観察を選ぶ
  • 度数が安定しない時期:まず経過観察で状態の変化をみる

ただし、レーシックは角膜を削るため元には戻せません。代替手段にもそれぞれ適応やリスクがあるので、これも医師の検査と診察で判断します。

まず適応検査を受ける意義

適応検査を受ける意義は、自分の目の状態を数値で把握できることにあります。

年齢・度数・前房深度・角膜内皮などを測れば、受けられない理由が一時的か恒久的か、そして代替の選択肢まで相談できます。主要なクリニックでは、適応検査を無料と案内している例も多くみられます。

編集部
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検査結果は「受けられる・受けられない」の二択だけでなく、自分の目を知る材料になります。数字で状態がわかると、次にどうするか落ち着いて選べますね。

適応検査でICLが受けられるとわかったら、通いやすさや実績でクリニックを比べる段階に進みます。地域別の比較は、下の記事も参考になります。

よくある質問

Q. ICLができない度数はどれくらいですか?

A. ガイドライン改訂で対象は-3.0ジオプター以上へ広がりました。ごく軽い近視や、強度近視で矯正できる範囲を超える場合は対象外になることがあります。最終的な判断は適応検査で個別に行われます。

Q. ICLの適応年齢は何歳から何歳までですか?

A. 手術自体は18歳から受けられます。21〜45歳を目安とするクリニックが多く、45歳以上は遠近両用のICLで対応できる場合があります。年齢だけで一律に決まるわけではないため、検査で確認しましょう。

Q. 緑内障だとICLはできませんか?

A. 緑内障や高眼圧などの眼疾患は、原則として適応外とされます。ただし状態によって判断は分かれるため、自己判断せず適応検査で確認することをおすすめします。

Q. 一度ICLができないと言われたら、二度と受けられませんか?

A. そうとは限りません。理由が妊娠中や目の炎症など一時的なものであれば、時期を空けての再検査で受けられることがあります。円錐角膜の進行や角膜内皮の不足のように恒久的な場合は、別の矯正法を検討していく形になります。

Q. ICLが適応外でもレーシックなら受けられますか?

A. 角膜の厚みが十分であれば、レーシックやPRKが候補になりやすいとされています。ただしレーシックは角膜を削る元に戻せない方法で、別の適応やリスクがあります。どの方法が向くかは検査と診察で判断します。

Q. ICLができないと言われたらどうすればよいですか?

A. まず、その理由が一時的か恒久的かを確認しましょう。妊娠中や炎症など一時的な理由なら、時期を空けての再検査で受けられることがあります。別院の基準やレーシックなどの代替手段が候補になる場合もあります。

まとめ|適応外の特徴を知れば落ち着いて次の一歩を選べる

ICLができない人の代表的な特徴は、円錐角膜や緑内障などの目の病気、角膜内皮の不足、妊娠中などの全身の状態、そして年齢や度数の基準を満たさない場合です。

ただし、その多くは適応検査で一人ひとり判断されます。妊娠中や炎症のように、時期を空ければ受けられる一時的なケースもあります。

判断の分かれ目は、「一時的な理由か、恒久的な理由か」です。

恒久的な場合でも、レーシックやオルソケラトロジーなど別の選択肢が残っています。

自己判断で諦めず、まずは適応検査で自分の目の状態を数値で確かめてみてください。受けられるとわかったら、地域ごとのクリニック比較を参考に、通いやすい医院を選ぶ段階へ進めます。

ICLの適応・不適応は、診察と適応検査による個別の判断が前提です。ここで示した目安は、あなたが自分の状態と選択肢を落ち着いて理解するための材料としてお役立てください。

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