お知らせ

レーシックができない人の特徴9つ|断られた理由別に次の一手を解説

※この記事にはプロモーションが含まれています。

「レーシックを受けたいけれど、自分の目は対象になるのだろうか」——検査の前にそこが気になって、なかなか一歩を踏み出せない方は少なくありません。

  • ✔「角膜が薄いと言われたことがあるけれど、受けられる?」
  • ✔「近視が強いと断られるって本当?」
  • ✔「適応検査でダメだったら、もう打つ手はないの?」

レーシックが難しくなる条件は、角膜・度数・年齢・持病などいくつかの型に分かれます。そしてそれらは、時期を待てば検討できる「一時的な要因」と、今後も難しい「恒久的な要因」の2つに整理できます。

前者なら、時期を待てば再検討の道が残ります。後者でも、角膜を削らない有水晶体眼内レンズ(ICL)などの選択肢が候補に入ることがあります。

この記事の結論

  • ✔できない条件は「禁忌」と「慎重を要するもの」に分かれ、意味がまったく違う
  • ✔妊娠中・授乳中や活動性の炎症は、時期や状態が変われば再検討できる位置づけ
  • ✔角膜が薄い・度数が強いために難しい場合は、ICLなど別の術式が検討対象になる

レーシックができない人とは?条件は『一時的』と『恒久的』の2つに分かれます

レーシックができない条件は2タイプ:妊娠・授乳や活動性の炎症などの一時的な要因は状態が変われば再評価、角膜の厚み・形状など変わりにくい条件は別の選択肢を相談。禁忌と慎重適応は別の区分で、最終判断は適応検査で

レーシックができない人とは、円錐角膜や角膜の厚みが足りない方、18歳未満、妊娠中・授乳中、活動性の眼の炎症や一部の全身疾患がある方などです。

日本眼科学会『屈折矯正手術のガイドライン(第8版・令和6年2月10日)』は、角膜を削る術式であるエキシマレーザー手術(レーシックなど)の適応を示しています。

そこに並ぶのは、実施しないとされる「禁忌」7項目と、条件つきで検討される「慎重を要するもの」6項目。同じ「できないかもしれない条件」でも、この2つは意味が違います。

禁忌は原則として手術を行わない項目、慎重を要するものは状態を見ながら個別に判断される項目です。

レーシック(エキシマレーザー手術)の適応にかかわる条件の整理

区分 おもな条件
禁忌
(実施しないとされるもの・7項目)
円錐角膜/円錐角膜疑い/活動性の外眼部炎症/白内障(核性近視)/ぶどう膜炎や強膜炎に伴う活動性の内眼部炎症/重症の糖尿病や重症のアトピー性疾患など創傷治癒に影響を与える可能性の高い全身性あるいは免疫不全疾患/妊娠中または授乳中の女性
慎重を要するもの
(条件つきで検討・6項目)
緑内障/全身性の結合組織疾患/ドライアイ/向精神薬(ブチロフェノン系向精神薬など)の服用者/角膜ヘルペスの既往/屈折矯正手術の既往
時期を待てば
検討できるもの
妊娠中・授乳中(時期を待つ)/活動性の外眼部・内眼部炎症(治療して落ち着くのを待つ)/屈折度(度数)が安定していない時期

同じ禁忌でも、性格は一様ではありません。妊娠中・授乳中や活動性の炎症は、状況が変われば再評価の対象になりうる一時的な要因です。

一方、円錐角膜や角膜の厚みのように体質・構造にかかわるものは、待っても条件が変わりにくい恒久的な要因にあたります。

同ガイドラインは、屈折矯正手術の対象を「屈折度が安定しているすべての屈折異常(遠視・近視・乱視)」としています。

そのうえで、長期予後になお不確定な要素があることなどから、慎重に適応例を選択しなければならないと明記されています。ここで挙げた条件はあくまで判断の枠組みで、最終的な可否は各医療機関の適応検査で個別に決まります。

編集部

編集部
 
 

「該当しそう」と感じた項目があっても、その場で結論を出す必要はありません。表の区分と、ご自身の健診結果や既往歴をメモにして持っていくと、検査での相談が具体的になります。

今後も難しい人の特徴5つ|角膜・度数・持病など変わりにくい条件

確認したい5つの条件:角膜の厚み・形状、強い近視・乱視、眼の病気、持病・服用薬、年齢・手元の見え方。年齢や炎症は時期・状態で再評価できる場合も

待っても条件が変わりにくい要因は、角膜・度数・眼の病気・全身疾患と薬・年齢の5つに整理できます。

今後も難しくなりやすい5つの条件
  • 角膜が薄い、または円錐角膜・円錐角膜疑いがある
  • 近視や乱視の度数が矯正量の限度を超えている
  • 白内障(核性近視)や活動性の内眼部炎症など眼の病気がある
  • 重症の糖尿病や免疫不全疾患など、傷の治りに影響する持病がある
  • 18歳未満、または老視の進行を考える年代にあたる

角膜が薄い・円錐角膜や円錐角膜疑いがある

角膜が薄い方や円錐角膜のある方がレーシックの対象から外れるのは、角膜そのものを削って屈折を変える手術だからです。

日本眼科学会の一般向け解説によれば、レーシックはまずフェムトセカンドレーザーで角膜表層に「フラップ」と呼ばれるふたを作ります。

そのフラップをめくり、露出した角膜実質にレーザーを照射して屈折力を変え、最後にふたを戻す。これが手術の流れです。

削る以上、削ったあとに十分な角膜の厚みが残っていなければなりません。ガイドライン第8版も、近視の矯正量を決める際の配慮事項を挙げています。術後に十分な角膜厚が残存するように、という内容です。

また、角膜が円錐状に変形していく円錐角膜と、その疑いがある状態は、いずれも禁忌7項目に含まれます。形状が変化しうる角膜をさらに薄くする処置は行わない、という考え方です。

同学会の一般向け解説では、角膜が薄い方・円錐角膜の方に加えて、遺伝性の角膜変性症(角膜ジストロフィ)の方も受けられないとされています。その家族歴も注意点のひとつ。

健診で「角膜の形が少し気になる」と言われた経験があれば、検査時に伝えてください。

近視や乱視の度数が強すぎる(強度近視)

度数が強い方が適応外になるのは、ガイドラインが矯正量に上限を設けているからです。

第8版は、エキシマレーザー手術(レーシックなど)の近視の矯正量の限度を原則6D(ジオプター)としています。

例外は条件つき。医学的根拠がある場合に、十分なインフォームド・コンセントのもとで10Dまでの範囲で実施するとされています。遠視・乱視の矯正限度は6Dです。

ここでの矯正量は「等価球面度数」で表されます。近視の度数と乱視の度数をひとまとめにして、ざっくり1つの数字として扱う考え方です。

処方箋の数字をそのまま当てはめるわけではありません。検査で測り直した値で判断されます。

では、限度を超える度数の場合はどうなるのか。同ガイドラインは、有水晶体眼内レンズ手術(ICL)の対象を6D以上の近視としています。

ただし、3D以上6D未満の中等度近視と、15Dを超える強度近視には慎重に対応するとされています。

フェムトセカンドレーザーを用いた薄層切除術であるSMILEは、2023年3月22日に承認されました。対象は等価球面度数10Dまで(近視10D以下・乱視3D以下)の近視および近視性乱視。

強い近視だからどの手術も無理、とは限りません。ただし術式ごとに守備範囲は違います。

緑内障・白内障・網膜疾患など目の病気がある

眼の病気がある場合の扱いは、病名によって「禁忌」と「慎重を要するもの」に分かれます。

禁忌7項目に含まれるのは、活動性の外眼部炎症と白内障(核性近視)。さらに、ぶどう膜炎や強膜炎に伴う活動性の内眼部炎症も該当します。

炎症が起きている最中や、水晶体側に原因がある近視の状態で角膜を削っても、目的に見合いません。

一方、緑内障・ドライアイ・角膜ヘルペスの既往は、慎重を要するもの6項目に入ります。一律に不可と決まっているわけではなく、病状の程度や経過を見ながら個別に検討される位置づけです。

同学会の一般向け解説にも、注意すべき条件が並びます。重度のドライアイ、ぶどう膜炎やヘルペスなど角膜感染症の既往、緑内障や白内障です。

ドライアイがある方がICLを考える場合の適応や術後の経過は、ICLとドライアイの関係を解説した記事にまとめています。

実際の診療では、目の病気の治療や管理のほうが先に立つ場面もあります。通院中の眼科があるなら、そちらの経過をふまえて相談してください。

糖尿病・膠原病などの全身疾患や、服用中の薬がある

全身疾患が問われるのは、手術でできた傷の治り方(創傷治癒)に影響するからです。

ガイドライン第8版が禁忌に挙げるのは、創傷治癒に影響を与える可能性の高い全身性あるいは免疫不全疾患。重症の糖尿病や重症のアトピー性疾患などが当てはまります。

角膜にフラップを作る手術である以上、治癒過程が不安定な状態は避ける、という整理です。

慎重を要するものには、全身性の結合組織疾患(膠原病)が含まれます。向精神薬(ブチロフェノン系向精神薬など)の服用者も同じ扱いです。

同学会の一般向け解説でも、リウマチ等の自己免疫性疾患や免疫抑制状態が注意点に挙がっています。

持病がある方は、眼科だけで判断が完結しません。主治医に手術を検討している旨を伝え、コントロールの状況を確認してもらうことが前提になります。服用中の薬はお薬手帳ごと持参してください。

18歳未満、または老視が気になる年代の方

年齢については、ガイドラインがエキシマレーザー手術の適応年齢を18歳以上と定めています。SMILEも同じく18歳以上です。

理由は2つあります。1つは、患者本人が手術内容とリスクを十分に判断し同意できることを求める趣旨。もう1つは、成人後に近視が進むlate onset myopiaを考慮に入れている点です。

若い時期は度数が動きやすく、せっかく矯正しても数年で見え方がずれることがあります。18歳未満は一時的な性格の強い条件でもあり、度数の安定を待って再検討する道が残ります。

40代以降で気になるのは老視(いわゆる老眼)です。同ガイドラインは、有水晶体眼内レンズ手術(ICL)の適応年齢を原則21〜45歳としています。

さらに、水晶体の加齢変化を十分に考慮して、老視年齢の患者には慎重に施術すると明記されています。

遠くがはっきり見えるようになる代わりに、手元の見え方をどうするかという課題が残ります。この年代では「遠く」と「手元」のバランスまで含めた検討が必要になります。

ICLを年代ごとにどう判断するかは、ICLの年齢制限と10代・40代・50代の判断基準を解説した記事をご覧ください。

今は受けられないだけの人の特徴4つ|時期や状態が変われば検討できます

時期を待って再検討:妊娠中・授乳中は時期を待つ、活動性の炎症は治療後に再評価、度数が不安定なら安定を待つ、検査前はコンタクトの装用中止の指示を守る。再検査の時期は医療機関と相談

断られた理由が次の4つなら、条件が変わったあとに再検討できる可能性があります。

時期や状態が変われば再検討できる4つの要因
  • 妊娠中・授乳中である
  • 活動性の外眼部・内眼部炎症が起きている
  • 屈折度(度数)がまだ安定していない
  • 検査前のコンタクトレンズ装用で角膜の状態が正しく測れていない

妊娠中または授乳中の女性は、ガイドライン第8版で禁忌7項目のひとつに位置づけられています。ただし体質による恒久的な条件ではなく、時期が過ぎてから改めて相談できる性質のものです。

活動性の外眼部炎症と、ぶどう膜炎や強膜炎に伴う活動性の内眼部炎症も禁忌。裏を返せば、治療で炎症が落ち着いた段階で再評価の対象になりうる、という読み方ができます。

度数も同じ考え方です。同ガイドラインは対象を「屈折度が安定しているすべての屈折異常」としているため、眼鏡やコンタクトの度数が短期間で変わっている時期は適応外と判断されます。

見落とされがちなのが、検査前のコンタクトレンズです。装用の影響で角膜の形状はわずかに変わることがあり、そのままでは角膜形状検査や角膜厚測定の値が本来の状態を映しません。

医療機関が指示する装用中止期間を守らないと、正しい判定ができないおそれがあります。

エキシマレーザー手術の術前スクリーニング検査は、次の11項目とされています。

  • 視力検査(裸眼および矯正)
  • 屈折値検査(自覚・他覚・散瞳下)
  • 角膜曲率半径計測
  • 細隙灯顕微鏡検査
  • 角膜形状検査
  • 角膜厚測定
  • 涙液検査
  • 眼底検査
  • 眼圧測定
  • 瞳孔径測定
  • 角膜径測定

一時的な要因で見送りになったときの次の一歩は、あきらめることではありません。「いつ再検査するか」を医療機関と決めておくことです。

編集部

編集部
 
 

予約のときに「コンタクトはいつから外せばよいですか」と一言確認しておくと、当日の測定がスムーズに進みます。レンズの種類によって、指示される期間が変わることもあります。

レーシックに向いている人の条件|受けられる目安を対比で確認

レーシック検討の目安:18歳以上、度数が安定、角膜の厚み・形状、病気・薬の確認、リスクを理解・同意。裸眼視力だけでは判断できません

レーシックの検討が進みやすいのは、18歳以上で、度数が安定している方です。

加えて、矯正量が範囲内であること、角膜と全身の状態に問題がないことが目安になります。

受けられる目安と、外れるケースの対比

確認される点 検討が進みやすい目安 外れることがあるケース
年齢 18歳以上 18歳未満
度数の安定 屈折度が安定している 度数が動いている時期
矯正量 近視は原則6D(条件つきで10Dまで)、遠視・乱視は6D 限度を超える強い度数
角膜 厚みと形状に問題がない 角膜が薄い/円錐角膜・その疑い
病気・薬 禁忌・慎重適応にあたる眼疾患や全身疾患がない 活動性の炎症、重症の糖尿病、免疫不全疾患など
理解と同意 手術内容とリスクを理解し同意できる 説明への納得が得られていない

日本眼科学会の一般向け解説では、レーシックの対象は主に軽度〜中等度の近視・遠視・乱視とされています。強い度数の方が範囲から外れやすいのは、この位置づけによります。

判断のものさしは裸眼視力ではありません。「視力0.1だから無理」といった見立ては、実際の適応判断とずれます。

ガイドラインが示しているのは屈折度(D)と角膜の状態。同じ0.1でも、度数と角膜の厚みは人によって違います。

加えて同ガイドラインは、慎重な適応例の選択を求めています。長期予後になお不確定な要素があるためです。条件を満たしているように見えても、検査の結果で判断が変わることはあります。

なぜ条件が厳しいのか|レーシックの仕組みと術後に起こりうること

角膜を削る手術だから慎重に:フラップを作る、レーザーで角膜を削る、フラップを戻す。削った角膜は元に戻らず、ドライアイ・ハローなどのリスクも確認

条件が細かく決められている理由は、レーシックが角膜を削る、元に戻せない手術だからです。

日本眼科学会の一般向け解説によれば、手順はフェムトセカンドレーザーで角膜表層にフラップを作製してめくるところから始まります。

続いて、露出した角膜実質にレーザーを照射して屈折力を変化させ、最後にフラップを戻す、という流れです。

照射で削られた角膜実質は戻りません。レーシックは不可逆の手術です。レンズを取り出せば手術前の状態に戻せる可逆性をもつICLとの、大きな違いがここにあります。

報告されている術後合併症

ガイドライン第8版は、エキシマレーザー手術の術後合併症として10項目を挙げています。

  • 疼痛
  • 角膜感染症
  • ハロー/グレア(光がにじむ・まぶしく感じる)
  • 不正乱視
  • ステロイド緑内障
  • 上皮下混濁
  • Iatrogenic keratectasia(医原性角膜拡張症)
  • フラップ異常
  • Diffuse lamellar keratitis(びまん性層間角膜炎)
  • ドライアイ

医原性角膜拡張症は、手術後に角膜が薄くなったことで形状が変化していくものです。角膜の厚みや形状のスクリーニングが厳しく行われるのは、こうした事象を避けるため。

創傷治癒に影響する全身疾患が禁忌に置かれているのも、同じ発想です。角膜に傷を作る以上、治り方に不安がある状態は避けられます。

「やめたほうがいい」と言われる背景をどう受け止めるか

否定的な意見が語られる背景には、元に戻せない手術であることと、合併症が報告されていることがあります。

ガイドライン第8版も、慎重に適応例を選択しなければならないと明記しています。長期予後になお不確定な要素がある、というのがその理由です。

適応の条件が厳しいのは、患者を遠ざけるためではありません。リスクを抱えた状態で手術に進まないための線引きです。

判断材料になるのは噂の量ではありません。仕組みと起こりうることを理解したうえで、自分の角膜と度数の実測値をもとに適応判断を受ける。この順番であれば、受ける・受けないのどちらを選んでも納得のいく結論に近づけます。

レーシックができないと言われたら|断られた理由別の次の一手

断られた理由から次の一手:角膜が薄い・強い度数はICLなどを相談、円錐角膜・疑いは管理・経過観察、妊娠・授乳や年齢は時期や見え方を再検討、持病・服用薬は主治医と眼科に相談。手術が難しければ眼鏡・コンタクトも選択肢

断られたときの次の一手は、理由によってまったく変わります。出発点は「どの条件で外れたのか」の確認です。

角膜が薄い・度数が強いと言われた場合

角膜の厚みや度数が理由なら、角膜を削らない有水晶体眼内レンズ(ICL)が相談先の候補になります。

ガイドライン第8版は、ICLの対象を6D以上の近視としています。3D以上6D未満の中等度近視と、15Dを超える強度近視には慎重に対応、という但し書きつきです。

レーシックの矯正量の限度を超える度数が、ICLでは対象の中心に入ってくる形になります。

SMILEも選択肢のひとつ。2023年3月22日に承認され、等価球面度数10Dまで(近視10D以下・乱視3D以下)を対象としています。

どの術式が候補になるかは、実測した度数と角膜の状態しだいで決まります。

円錐角膜・円錐角膜疑いと言われた場合

円錐角膜と言われた場合は、屈折矯正手術以外の管理・経過観察が中心になります。

ICLであれば大丈夫、とは言い切れません。ガイドライン第8版では、有水晶体眼内レンズ手術の禁忌に進行性円錐角膜が加わっています。

矯正視力が比較的良好で非進行性の軽度円錐角膜症例や円錐角膜疑い症例は、慎重を要するものとして扱われます。

優先されるのは、角膜の状態を定期的にみてもらい、進行の有無を把握することです。

妊娠中・授乳中、または年齢が理由の場合

妊娠中・授乳中が理由なら、時期を待って再検査を受けるのが次の一手です。恒久的に対象外になったわけではありません。

年齢が理由の場合は、方向が2つに分かれます。18歳未満なら、度数の安定を待ってから改めて検査を受ける流れ。

老視が気になる年代であれば、遠くの見え方だけでなく手元の見え方も含めた検討になります。ICLの適応年齢が原則21〜45歳とされている点も、判断材料のひとつです。

全身疾患・服用薬が理由の場合

持病や薬が理由なら、主治医と眼科の双方に相談するのが現実的な進め方です。

疾患のコントロール状況や服用内容によって判断は変わります。眼科側だけで完結しない情報があるため、診療情報を共有してもらったうえで再度検討する形になります。

手術以外の選択も、十分に妥当な答え

どの術式も難しいと判断された場合、眼鏡やコンタクトレンズを続けるという選択も妥当な結論です。

屈折矯正手術は、視力を得るための唯一の道ではありません。手術に進まない判断も、検査結果にもとづいた合理的な選択のひとつ。

なお、有水晶体眼内レンズ手術の術前スクリーニングは、調べる項目が増えます。エキシマレーザー手術の11項目に、角膜内皮細胞検査と前眼部画像解析(前房深度を含む)が加わります。

見る観点が違うため、レーシックで対象外だった方が別の角度から評価し直されることもあります。

断られた=あきらめる、ではありません。理由を書き留めておき、かかりつけの眼科や、ICL・レーシックを扱うクリニックの適応検査で相談してみてください。

相談先を探すときは、東京のレーシックおすすめ6院や大阪のレーシック5院で、費用や保証を院ごとに比べています。

レーシックとICLの違いを比較|どちらを検討するかの判断軸

レーシックとICLの判断軸:レーシックは角膜を削る・18歳以上、ICLは眼内にレンズを入れる・原則21〜45歳。角膜・度数・年齢で検討し、どちらも適応検査で個別に判断

レーシックとICLの最大の違いは、角膜を削るか削らないか(不可逆か可逆か)にあります。

レーシック(エキシマレーザー手術)とICL(有水晶体眼内レンズ)の比較

項目 レーシック ICL
角膜への処置 削る(不可逆) 削らない(可逆)
度数の目安 近視は原則6D、条件つきで10Dまで/遠視・乱視は6D 6D以上の近視が対象。3D以上6D未満と15D超は慎重に対応
適応年齢 18歳以上 原則21〜45歳
術前検査 スクリーニング11項目 11項目+角膜内皮細胞検査・前眼部画像解析(前房深度を含む)
禁忌の違い 円錐角膜・円錐角膜疑いを含む7項目 上記の一部に加え、進行性円錐角膜・浅前房・角膜内皮障害
度数が合わなくなった場合 角膜に問題がなければ角膜手術で調整という説明がある レンズの交換手術という調整方法がある

度数のレンジを見ると、両者はきれいにすみ分けています。レーシックは主に軽度〜中等度が対象、ICLは6D以上の近視が対象。

強い近視でレーシックの範囲から外れた方が、ICLでは検討対象に入ってくるのはこのためです。

長期経過後に度数が合わなくなった場合の対応も示されています。JSCRS(日本白内障屈折矯正手術学会)が説明しているのは、ICL交換手術という方法です。

角膜に問題がなければ、レーシック等の角膜手術で調整することも可能とされています。

どちらが優れているという話ではありません。角膜の厚みと形状、度数、年齢という条件のどこに自分が位置するかで、検討できる術式が変わります。

費用や術後の見え方まで含めた違いは、レーシックとICLの違いを10項目で比較した記事で一覧にしています。

ICLでも進行性円錐角膜や浅前房、角膜内皮障害は禁忌です。角膜内皮細胞検査と前眼部画像解析を含む検査を受けて、初めて判断できます。

ICLで適応外になる条件は、ICLができない人の特徴を解説した記事で詳しく整理しています。

編集部

編集部
 
 

「角膜を削らずに済むかどうか」は、将来の選択肢を残せるかにも関わります。私たちも整理に迷ったときは、まずこの一点から確認するようにしています。

レーシックやICLの費用は医療費控除の対象になります

医療費控除額と還付額は別:医療費50万円−10万円=控除額40万円(総所得金額等200万円以上・補填なしの例)。控除上限は200万円。控除額がそのまま戻るわけではなく、領収書は保管

国税庁は、視力回復レーザー手術(レーシック手術)の費用を医療費控除の対象としています。医師の診療または治療の対価にあたる、という扱いです。

自由診療でも、確定申告で税金が戻る可能性があります。

一方、日常生活の必要性にもとづいて購入する眼鏡の購入費用は、対象になりません。手術と眼鏡で扱いが分かれます。

医療費控除額の計算式

(その年に支払った医療費 − 保険金等で補填される金額)− 10万円

  • 総所得金額等が200万円未満の場合は、10万円ではなく総所得金額等の5%を差し引く
  • 控除額の上限は200万円

この式に当てはめてみます。総所得金額等が200万円以上の方が、その年に手術費用を含めて医療費を50万円支払い、保険金等での補填がなかったとします。

50万円 − 0円 − 10万円 = 40万円。これが医療費控除額です。上限の200万円には届きません。

※あくまで計算式に当てはめた仮の例です。金額や条件はご自身の状況に置き換えてください。

注意したいのは、控除額がそのまま戻ってくるお金ではない点です。実際の還付額は所得税率によって変わります。

手術を受けた年の領収書は保管しておき、詳細は国税庁の情報やお住まいの地域の税務署で確認してください。

よくある質問

検査前に迷いやすい点を、ガイドラインで確認できる範囲でまとめました。

Q. レーシックができない人の割合はどれくらいですか?

A. 公的に確認できる統計値は見当たらないため、割合という形ではお答えできません。

可否を決めるのは、ガイドラインの禁忌7項目・慎重を要するもの6項目に該当するかどうか。加えて、角膜の厚みや形状、度数の実測値です。数字で不安を測るより、適応検査で自分の状態を知るほうが早道になります。
Q. 視力がいくつだとレーシックはできないのですか?

A. 判断のものさしは裸眼視力ではなく、屈折度(D)です。

ガイドライン第8版は、近視の矯正量の限度を原則6Dとしています。例外は条件つきで、医学的根拠がある場合に十分なインフォームド・コンセントのもとで10Dまで。遠視・乱視は6Dです。同じ裸眼視力でも度数や角膜の状態は人によって違うため、視力の数字だけでは判断できません。
Q. レーシックは何歳まで受けられますか?

A. ガイドラインは18歳以上としており、上限年齢の定めはありません。

ただし年齢が上がるほど、老視の進行を含めた検討が必要になります。ICLについては適応年齢が原則21〜45歳。水晶体の加齢変化を考慮して、老視年齢の方には慎重に施術するとされています。
Q. レーシックができない人でもICLはできますか?

A. 検討対象になることもありますが、ICLにも別の禁忌があります。

ICLは角膜を削らないため、角膜が薄い方や6D以上の近視の方が対象に入ってきます。一方で、進行性円錐角膜・浅前房・角膜内皮障害はICLの禁忌。角膜内皮細胞検査と前眼部画像解析を含む検査を受けたうえでの判断になります。
Q. 適応検査では何を調べるのですか?

A. エキシマレーザー手術では、術前スクリーニングとして11項目が挙げられています。

視力検査(裸眼および矯正)、屈折値検査(自覚・他覚・散瞳下)、角膜曲率半径計測、細隙灯顕微鏡検査、角膜形状検査、角膜厚測定、涙液検査、眼底検査、眼圧測定、瞳孔径測定、角膜径測定の11項目です。有水晶体眼内レンズ手術では、これに角膜内皮細胞検査と前眼部画像解析(前房深度を含む)が加わります。
Q. 検査前にコンタクトレンズは外す必要がありますか?

A. 医療機関が指示する期間の装用中止に従ってください。

角膜形状検査や角膜厚測定を正しく行うために必要な準備です。中止期間はレンズの種類や状態によって変わるため、予約時に確認しておいてください。

まとめ|条件を知れば、次に何をすればいいかが見えてきます

レーシックができない条件は、「今は難しい一時的な要因」と「今後も難しい恒久的な要因」に分けて考えると整理できます。

  • ✔禁忌は実施しないとされる7項目、慎重を要するものは条件つきで検討される6項目
  • ✔妊娠中・授乳中や活動性の炎症、度数が不安定な時期は、状況が変われば再検討できる
  • ✔近視の矯正量は原則6D・条件つきで10Dまで、遠視乱視は6D、適応年齢は18歳以上
  • ✔角膜が薄い・度数が強い場合は、角膜を削らないICL(6D以上の近視が対象・原則21〜45歳)が候補
  • ✔手術に進まず眼鏡・コンタクトを続ける判断も、検査にもとづく合理的な選択

ガイドライン第8版は、慎重に適応例を選択しなければならないとしています。長期予後になお不確定な要素があるためです。

条件に当てはまるかどうかの最終判断は、検査で測った角膜と度数の実測値をもとに、各医療機関が個別に行います。

気になる項目があった方は、既往歴・服用中の薬・過去に指摘された目の所見をメモにまとめてみてください。それを持って適応検査で相談すれば、自分に残されている選択肢がはっきりします。

ページの先頭へ