お知らせ

レーシックとICLの違いを10項目で比較|費用・適応・どっちが向くか

※この記事にはプロモーションが含まれています。

  • ✔「レーシックとICLの何がどう違うのか、うまく整理できない」
  • ✔「費用の差が大きくて、どちらを選ぶのが得なのか分からない」
  • ✔「地元の眼科で受けられるのか、都市部の大手まで通うべきか迷う」

メガネやコンタクトを卒業したいと調べ始めると、レーシックとICLという2つの名前に行き当たります。どちらも「視力矯正の手術」とだけ説明されることが多く、違いがぼやけたまま迷ってしまいますよね。

レーシックは角膜を削って光の屈折を変える手術です。いっぽうICL(眼内コンタクトレンズ)は、角膜を削らず、眼の中に薄いレンズを入れる手術になります。

そして、どちらを選べるかは好みでは決まりません。近視の度数と角膜の厚さが分かれ道のほとんどを占め、最終的な可否は適応検査を受けてはじめて分かります。

この記事の結論

  • ✔違いの核心は「角膜を削るか、削らずに眼内へレンズを入れるか」
  • この一点から、見え方の傾向・元に戻せるか・費用まで、ほとんどの差が枝分かれします。
  • ✔選べるかどうかは好みではなく「近視の度数」と「角膜の厚さ」でほぼ決まる
  • 強い近視や角膜が薄い場合はレーシックを選べないことがあり、判断は適応検査によります。
  • ✔費用差は大きく、本文で挙げた実例では両眼でおよそ2.6〜4.6倍の開きがある
  • どちらも自由診療で全額自己負担。国税庁が医療費控除の対象としているのはレーシック手術の費用で、ICLの扱いは税務署にご確認ください。

レーシックとICLの違いを10項目で比較【一覧表】

レーシックは角膜を削る手術、ICLは角膜を削らず眼内にレンズを入れる手術です。この一点の違いが、受けられる度数の範囲や費用、将来の選択肢まで枝分かれさせていきます。

レーシックとICLの違い 10項目比較(2026年8月時点)

比較項目 レーシック ICL(有水晶体眼内レンズ手術)
①手術方法 角膜をレーザーで削り、屈折を変える 角膜を削らず、眼内にレンズを入れる
②矯正できる度数 近視は原則6Dまで。医学的根拠があり十分な説明を受けた場合は10Dまで。遠視・乱視は6Dまで 6D以上の近視が対象。3D以上6D未満と15D超は慎重に対応とされる
③角膜の厚さの条件 術後に十分な角膜厚が残るよう矯正量を設定することが求められる 角膜を削らないため、削る量による厚さの制約は生じない
④費用(両眼) 両眼 税込15.8万円(税別14.4万円)・保証期間5年の例(2026年8月9日時点・品川近視クリニック公式) 両眼 税込40.7万円(税別37万円/通常レンズ・-4D未満)(2026年8月9日時点・品川近視クリニック公式)
両眼 税込53〜63万円(乱視なし)(2026年8月9日時点・アイクリニック東京公式)
⑤元に戻せるか 角膜を削る術式のため、削る前の状態には戻せない いつでもレンズを取り除けるとされる
⑥視力の安定性・近視の戻り 近視の戻りが起こることがあるとされる 近視のリバウンドは少ないとされる
⑦ドライアイ ガイドライン第8版の術後合併症に挙げられている 同ガイドラインのICL側の合併症一覧には挙げられていない
⑧夜間のハロー・グレア 術後合併症として挙げられている 術後合併症として挙げられている(どちらにも起こりうる)
⑨老眼・将来の白内障手術 適応年齢は18歳以上 適応年齢は原則21〜45歳。ホールICLでの白内障発生率は0.49%と報告されている
⑩術後の通院・耐用年数 翌日に必ず受診し、原則として術後6か月まで経過観察。その後も一般検査の中で長期経過を見守ることが望ましいとされる 経過観察の考え方は共通。清潔な眼内に入るレンズのため、特別なメンテナンスや入れ替えは原則不要(JSCRS)

表の内容は、日本眼科学会『屈折矯正手術のガイドライン(第8版)』と同学会の一般向け解説によります。費用と合併症の頻度は、JSCRS(日本白内障屈折矯正手術学会)と各クリニックの公式サイト(2026年8月9日確認)から引用しました。

費用の欄に幅が出るのは、レンズの種類や度数で加算があるためです。公式に掲載された両眼価格はレーシックのほうが低く、ただし保証の期間や含まれる検査の範囲は各院で違います。

一覧を見比べても、どちらが優れているという結論は出てきません。近視の度数と角膜の厚さによって、選べる術式のほうが先に決まるからです。

編集部

編集部
 
 

この表はスクリーンショットで手元に残しておくのがおすすめです。気になった行にしるしを付けておくと、カウンセリングでの質問がぐっとしやすくなります!

仕組みの違い|角膜を削るレーシック、眼内にレンズを入れるICL

仕組みの違い:レーシックはフラップを作って角膜実質を削る。ICLは角膜を削らず、虹彩の後ろ・水晶体の前にレンズを入れる

レーシックは角膜そのものを削って光の曲がり方を変える手術です。ICL(眼内コンタクトレンズ)は角膜を残したまま、目の中に薄いレンズを入れます。

つまり両者の差は、目のどこに手を加えるかに集約されます。

角膜を削るレーシックでは、削った分の厚みをあとから足せません。一方のICLはレンズを追加するだけなので、取り出すという選択肢が構造上は残ります。

なお、公的な文書ではICLは「有水晶体眼内レンズ手術」と呼ばれます。現在の主流は、レンズの中心部に孔があるホールICLです。

日本での承認・認可の時期にも4年ほどの開きがあります。日本眼科学会『屈折矯正手術のガイドライン(第8版)』の記載は次のとおり。

  • ✔近視矯正LASIK:2006年10月25日
  • ✔有水晶体眼内レンズ(ICL):2010年2月2日

レーシックの手術方法|フラップを作って角膜実質を削る

レーシックは、角膜の表層に「フラップ」というふたを作り、めくった内側にレーザーを当てる手術です。

日本眼科学会の一般向け解説によれば、フラップはフェムトセカンドレーザーで作製します。これをめくって角膜実質を露出させ、レーザー照射で実質の一部を切除する流れです。

最後にフラップを元の位置へ戻して終了。麻酔は局所麻酔(点眼麻酔)で、手術そのものは数分程度とされています。

ただし、切除した実質は再生しません。同解説でも、術後は角膜が以前より薄い状態となると説明されています。

ICLの手術方法|約3mmの傷口からレンズを虹彩の下へ

ICLは、角膜(黒目)の端に開けた約3mmの傷口からレンズを入れ、虹彩の下に収める手術です。角膜を削らずにレンズで屈折を補う点が、構造上の違いになります。

日本眼科学会の一般向け解説によれば、麻酔は目薬で行います。片目の手術は数分程度で終わり、日帰りで受けられます。

傷口が小さいため縫合は不要とされ、手術中に痛みを感じることもほとんどないと記載されています。

対象は中等度から強度の近視・遠視・乱視。同解説では、世界全体で300万件以上の実績があり、日本国内でも手術件数の増加が著明とされています。

手術の流れ・ダウンタイム・見え方が安定するまでの時間

ICLは、検査から手術まで日をまたぐ準備が必要な手術です。JSCRS(日本白内障屈折矯正手術学会)と学会ガイドラインの記載をたどると、当日までの流れはこう整理できます。

  • ✔事前の点眼:手術の3〜4日前から1日3〜4回、抗生物質を点眼して感染症を予防する
  • ✔2回の視力検査:レンズ度数を決めるため日を変えて二回行うので、検査当日の手術は勧められない
  • ✔手術当日の観察:一過性の眼圧上昇があるため、術終了時から2時間以上の経過観察が望ましいとされる
  • ✔両眼同時の可否:両眼同時も可能だが、感染リスクが高い症例などは片眼ずつが望ましいとされる
  • ✔翌日の受診:翌日に必ず細隙灯顕微鏡による観察を受ける
  • ✔経過観察の期間:原則として術後6か月まで経過観察が続く

仕事の再開時期は、体の使い方で変わります。JSCRSによれば、入院不要の日帰り手術でも手術翌日は仕事を休むよう案内されます。

デスクワークの方は手術翌々日から仕事が可能とされ、汗をかいたり重労働だったりする方は手術後3〜4日休むことが推奨されています。

編集部

編集部
 
 

つまずきやすいのが、手術の3〜4日前から始める点眼。1日3〜4回なので、スマホのアラームをセットしておくと忘れずに済みます。

適応の違い|度数・角膜の厚さ・年齢でどちらを選べるかが決まる

適応の違い:近視の度数はレーシック原則6Dまで、ICLは6D以上が対象。角膜の厚さの条件と、年齢はレーシック18歳以上・ICL原則21〜45歳

レーシックとICLのどちらを選べるかは、近視の度数・角膜の厚さ・年齢という3つの検査結果でほぼ決まります。

日本眼科学会『屈折矯正手術のガイドライン(第8版)』は、術式ごとに矯正できる度数の範囲や適応年齢を定めています。条件から外れていれば、その術式は候補になりません。

矯正できる度数の違い|強度近視はICLが選択肢になりやすい

強い近視ほどICLが候補になり、軽度から中等度の近視はレーシックの範囲に収まります。

度数の単位「D(ディオプター)」は近視の強さを表す数字で、大きいほど近視が強い状態です。

レーシック 近視は原則6Dまで。医学的根拠があり十分な説明を受けた場合は10Dまで。遠視・乱視は6Dまで
ICL 6D以上の近視が対象。3D以上6D未満の中等度近視と、15Dを超える強度近視は慎重に対応

乱視がある場合、ICLでは乱視用(トーリック)レンズを使い、費用が加算される傾向があります。

公式サイトで確認できた加算は、新宿近視クリニックが片眼につき税込5万円、品川近視クリニックが両眼で税込10万円でした(2026年8月9日確認)。

角膜の厚さの条件|角膜が薄いとレーシックは受けられないことがある

角膜が薄い方は、レーシックを受けられないことがあります。

同ガイドライン第8版は、矯正量を決めるにあたって術後に十分な角膜厚が残存するよう配慮しなければならない、と記載しています。

日本眼科学会の一般向け解説でも、角膜が薄い方・円錐角膜の方・遺伝性の角膜変性症の方は受けることができないと明記されています。

角膜を削らないICLが選択肢として残る場合もあります。ただしICLには度数や年齢など別の条件があり、角膜の薄さだけで決まるわけではありません。

年齢の目安|18歳以上のレーシック、原則21〜45歳のICL

同ガイドライン第8版の適応年齢は、レーシックが18歳以上、ICLは原則21〜45歳です。

ICLに上限があるのは水晶体の加齢変化を考慮するためで、老視年齢の方には慎重に施術するとされています。

なお米国では、2026年2月にEVO/EVO+ ICLの適応年齢が21〜60歳へ拡大承認されました。これは米国での承認で、日本のガイドライン第8版が示す原則21〜45歳とは基準が異なります。

編集部

編集部
 
 

度数はメガネやコンタクトの処方の数字からおおよそ見当がつきますが、角膜の厚さは自覚できません。気になったら、検査で数値を確かめるところからで大丈夫です。

見え方とリスクの違い|近視の戻り・ドライアイ・夜間の見えづらさ

見え方とリスクの違い:レーシックは近視の戻り・ドライアイ・フラップ異常、ICLは白内障・眼圧上昇・眼内炎など。ハロー・グレアはどちらにも起こりうる

レーシックとICLは、どちらが安全と言い切れるものではありません。起こりうるトラブルの種類が違うと考えるほうが、実際の選び方に近くなります。

日本眼科学会『屈折矯正手術のガイドライン(第8版)』は、術後の合併症を術式ごとに分けて挙げています。

  • ✔エキシマレーザー手術(レーシックなど)は10項目。疼痛、角膜感染症、ハロー・グレア、不正乱視、ドライアイなど
  • ✔有水晶体眼内レンズ手術(ICL)は9項目。術後感染性眼内炎、ハロー・グレア、角膜内皮障害、白内障、眼圧上昇など
  • ✔両方に共通して挙げられているのはハロー・グレア
  • ✔ドライアイと不正乱視はレーシック側にだけ挙げられている

比べる軸は「どちらが安全か」ではありません。自分がいちばん避けたい不具合が、どちらの側に並んでいるかです。

視力の安定性と近視の戻り|レーシックは再度ずれることがある

レーシックは、術後に度数がずれることが報告されています。日本眼科学会の一般向け解説では、過矯正・低矯正のほか、術後に元の屈折状態へ戻ってくることもあるとされています。

ずれたときの追加手術は、いつでも受けられるわけではありません。ガイドライン第8版は、屈折状態が進行していないことと、術後に十分な角膜厚が残ることの確認を求めています。

一方でICLについては、日本眼科学会の解説が近視のリバウンドも少ないと記載しています。

長い年月が経って度数が合わなくなった場合も、調整の道はあります。JSCRSはレンズの交換手術を挙げ、角膜に問題がなければレーシックなどの角膜の手術でも対応できるとしています。

ドライアイの出やすさ|学会のリストに差が出る項目

ドライアイは、ガイドライン第8版でレーシック側の合併症にだけ挙げられている項目です。ICL側のリストには含まれていません。

JSCRSは、ICLについて角膜の神経へ与える影響はとても小さいと説明しています。角膜そのものに手を加えない構造の違いによるものです。

ただしICLでも乾きを感じないわけではありません。手術時の消毒や術後の点眼の影響で、術後1ヶ月程度は乾燥感が出ることがあり、必要に応じて保湿用の点眼薬で症状をやわらげます。

もともと重度のドライアイがある方は、日本眼科学会の解説でレーシックの注意・禁忌にあたる方として挙げられています。画面を見る時間が長い方には、この差が判断材料になります。

夜間のハロー・グレア|どちらにも起こりうる見えづらさ

ハロー・グレアは、レーシックとICLのどちらにも起こりうる見えづらさです。ガイドライン第8版は、両方の術後合併症として挙げています。

夜間に対向車のライトや街灯がにじむ、光の輪が見える、まぶしく感じる、といった形で自覚されます。片方の術式だけの欠点ではないため、これだけで術式は決められません。

なお、瞳孔径の大きい方は、レーシックで注意が必要な方に含まれています。夜間の運転が多い方は、適応検査のときに夜の見え方まで説明を受けておきましょう。

合併症の頻度|数値で確認できるICLの報告データ

頻度が数値で確認できるのは、ICL側の一部の項目に限られます。JSCRSが公表している内容は次の4点です。

  • ✔ICL術後の感染は、これまでの調査で6000眼に1例ほどの割合といわれる
  • ✔適切に処置をすれば重篤になることは稀とされる
  • ✔眼内炎を起こした場合は、ICLの摘出が必要になることがある
  • ✔白内障の発生率は、中心部に孔のない以前のモデルで1.1〜5.9%、現在主流のホールICLでは0.49%と報告

米国では、2026年2月にFDAがEVO/EVO+ ICLの適応年齢を21〜60歳に拡大承認しました。その米国での3年試験(629眼)では、前嚢下白内障は0.16%と報告されています。

失明については、JSCRSが「ICL手術で失明することはまずありません」としています。ただしごく稀に術後の矯正視力が低下する可能性はあり、その原因には感染症などが挙げられています。

数値が低いことと、自分の目で起こらないことはイコールではありません。ICL側のデメリットや向かない人の傾向はICLをおすすめしないと言われる理由と向かない人の特徴でも整理しています。

編集部

編集部
 
 

公表されている数値がそろっている項目は多くないので、横並びの比較には限界があります。気になる合併症は、適応検査のときに「自分の目ではどのくらいの可能性がありますか」と聞いてみてくださいね!

将来の違い|元に戻せるか・老眼・白内障手術との関係

将来の違い:削った角膜は戻せないが、ICLはレンズを取り出せる。老眼はどちらでも進み、白内障ではICLを抜去して通常の白内障手術

レーシックとICLの将来の違いは、目に加えた変化をあとから取り消せるかどうかに表れます。10年後・20年後を考えるほど、この差は大きくなります。

角膜を削るレーシックでは、薄くなった状態がその後も続きます。対してICLは、レンズを取り出すという選択肢が将来まで残ります。

ただし老眼(老視)は別の話。加齢による水晶体の調節力の低下で起こるため、近視を矯正する手術の種類にかかわらず、年齢とともに進みます。

元に戻せるか|レンズは摘出できる、削った角膜は戻せない

ICLのレンズは眼内から取り出せる一方、レーシックで削った角膜は元に戻せません。

日本白内障屈折矯正手術学会(JSCRS)は、ICLについて何年経過しても眼内から摘出することが容易だと説明しています。抜去した場合は手術前と同様にメガネやコンタクトレンズで視力を矯正することが可能とされています。

なお、摘出も眼内を扱う手術です。受けるかどうかは検査と説明のうえで判断する前提になります。

  • 清潔な眼内に入るレンズのため汚れたり傷ついたりせず、メンテナンスや入れ替えは原則不要(JSCRS)
  • 不具合が生じたときや自分に合わないと感じたときは、レンズを取り出すことも可能
  • 乱視矯正用のICLは眼内で回転すると矯正の力が落ち、整復やサイズ変更の手術が必要になることがある

レーシック側は、切除した角膜実質が再生しません。良し悪しの話ではなく、後戻りのきかない変化が残るという構造上の性質です。

老眼と白内障|将来の手術にどう影響するか

ICLの適応年齢は、ガイドライン第8版で原則21〜45歳と定められています。水晶体の加齢変化を十分に考慮し、老視年齢の方には慎重に施術するという考え方です。

白内障との関係は、JSCRSが具体的に示しています。ICLの手術後に加齢などで白内障になった場合も、眼内レンズの度数を決める検査や手術は通常の方と同様に受けられます。

その際はまずICLを抜去し、そのあとは通常と同じ白内障手術という流れになります。

どちらの術式でも、将来ほかの目の手術を受けるときは屈折矯正手術の経験を医師に伝えましょう。ガイドライン第8版も、術後は一般検査の中で長期経過を見守ることが望ましいとしています。

編集部

編集部
 
 

手術を受けた年月やレンズの情報は、検査結果と一緒に手元に残しておくと、何十年か先の受診でそのまま役立ちます。

費用の違いと医療費控除|両眼の総額で考える

費用は両眼の総額で考える:手術代・検査・点眼薬・交通費。医療費控除の計算式と、ICLの適用可否は税務署に確認

レーシックもICLも公的医療保険が使えない自由診療で、費用は全額が自己負担になります。

ICLが高くなる傾向にあるのは、眼内レンズの費用と、眼の内側を扱う手術に必要な環境・器械・スタッフのぶんだとJSCRS(日本白内障屈折矯正手術学会)は説明しています。

同学会は、過剰なコスト削減や低価格の手術は安全性の低下につながる危険性があるとも注意を促しています。金額の差だけで判断しない視点は持っておきたいところ。

両眼の費用相場と内訳|公式サイトで確認できた実例

公式サイトで確認できた両眼の価格は、レーシックが税込15万円台、ICLは税込40万円台〜70万円台と幅がありました。

公式サイトで確認できた両眼の費用(2026年8月時点)

クリニック 術式・プラン 両眼の費用
品川近視クリニック ICL 通常レンズ・-4D未満 税込40.7万円(税別37万円)
新宿近視クリニック ICL -4D未満(通常価格) 税込42.7万円(税別38万8,182円)
新宿近視クリニック ICL -4D以上(通常価格) 税込53.7万円(税別48万8,182円)
アイクリニック東京 ホールICL・乱視なし(スペシャリストプラン) 税込53〜63万円
アイクリニック東京 ホールICL・乱視あり(スペシャリストプラン) 税込63〜73万円

いずれも2026年8月9日時点で各クリニック公式サイトに掲載されていた金額です。料金は改定されることがあるため、受診前に公式サイトでご確認ください。

レーシックの実例と並べると、ICLの金額はおよそ2.6〜4.6倍。ひとくちに「差がある」で済ませられない開きです。

同じICLでも金額に差が出るのは、レンズの種類と度数で加算があるためです。

品川近視クリニックでは、乱視用(トーリック)レンズが両眼 税込10万円の追加。近視度数-4D以上ならさらに両眼 税込11万円が加算されます(2026年8月9日時点・品川近視クリニック公式)。

新宿近視クリニックの乱視用レンズは片眼につき税込5万円の追加です(2026年8月9日時点・新宿近視クリニック公式)。乱視が強い方ほど、表示価格より上振れしやすくなります。

内訳をもう少し細かく知りたい方は、ICLの費用の総額と内訳をまとめた記事もあわせてご覧ください。

検査・検診・保証・交通費まで含めた総額の考え方

比べるべきなのは手術代の表示価格ではなく、検査・検診・投薬・通院までを足した総額です。

どこまでが価格に含まれるかはクリニックによって異なります。アイクリニック東京は、初診適応検査・手術代金・術後の定期検診・術前術後の投薬代金が料金に含まれるとしています(2026年8月9日時点・アイクリニック東京公式)。

新宿近視クリニックは記載の料金以外の費用は受け取らないとしています(2026年8月9日時点・新宿近視クリニック公式)。品川イントラレーシックアドバンスには保証期間5年が設定されています(2026年8月9日時点・品川近視クリニック公式)。

総額に足し忘れやすい費用
  • 適応検査費と術後検診費が手術代に含まれるか
  • 術前術後の点眼薬など投薬代の扱い
  • 再手術やレンズ交換に対応する保証の範囲と期間
  • 検査・手術・術後検診で通うときの交通費

遠方のクリニックを選ぶと交通費と仕事を休む日数が積み上がるため、総額には移動の費用も入れて考えると判断がぶれません。

医療費控除でいくら戻る?計算式と簡単なシミュレーション

国税庁は、視力回復レーザー手術(レーシック手術)の費用を医療費控除の対象としています。医師の診療または治療の対価と認められる、という理由です。

一方で、近視や遠視のために日常生活の必要性に基づいて購入する眼鏡代は対象になりません。

気をつけたいのは、この回答がレーシック手術について示されたものだという点。ICLの費用を対象と明示した案内は見当たらず、適用の可否は所轄の税務署や確定申告の際にご確認ください。

控除額の計算式は、(実際に支払った医療費の合計額 − 保険金などで補てんされる金額)− 10万円です。その年の総所得金額等が200万円未満の場合は、10万円ではなく総所得金額等の5パーセントを差し引きます(控除額は最高200万円)。

もうひとつ、医療費控除は所得控除です。控除額がそのまま戻るのではなく、控除額に自分の所得税率を掛けた金額が還付の目安になります。

医療費控除のシミュレーション
  • 前提:仮にICLの費用が医療費控除の対象となる場合。両眼 税込42.7万円を支払い、保険金などの補てんはなし
  • 控除額:42万7,000円 − 10万円 = 32万7,000円
  • 還付の目安:国税庁の所得税の速算表にもとづき、仮に税率10%なら 32万7,000円 × 10% = 3万2,700円程度
  • 所得税率は所得によって変わるため、金額は人により上下します(住民税の軽減は別途)

同じ年に家族が支払った通院費や薬代も合算できるため、手術を受けた年はまとめて計算してみてください。

年収ごとの目安や申告の手順は、ICLの医療費控除と申告手順を解説した記事で詳しく整理しています。

編集部

編集部
 
 

領収書は手術代だけでなく、検査や通院の分もまとめて保管しておくと申告がラクになります!

結局どっちを選ぶ?度数→角膜厚→年齢→生活シーンの4ステップ

どっちを選ぶかの4ステップ:度数→角膜厚→年齢→生活シーン。最終的な可否は適応検査で判断

レーシックとICLのどちらを選ぶかは、度数・角膜の厚さ・年齢・生活シーンの順に当てはめると候補が絞れます。価格や印象から決めるより迷いません。

1.近視の度数で候補を絞る
6D未満か6D以上かで、範囲に入る術式が分かれます。
▼
2.角膜の厚さで受けられるかを確認する
角膜が薄いと、レーシックが選べないことがあります。
▼
3.年齢と老眼の有無で考える
レーシックは18歳以上、ICLは原則21〜45歳が目安です。
▼
4.生活シーンで最終判断
夜間運転・スポーツ・画面作業の多さが決め手になります。

ステップ1|近視の度数で候補を絞る

近視の度数は、2つの術式を最初に振り分ける条件です。分かれ目の目安は6Dで、6D未満ならレーシックが原則の矯正範囲に入ります。

手元の眼鏡やコンタクトの処方が手がかりになりますが、正確な値は検査で確認します。

ステップ2|角膜の厚さで受けられるかを確認する

角膜の厚さは、レーシックを受けられるかどうかを分ける条件になります。削る量は度数に応じて増えるため、もとの厚さに余裕があるかが問われます。

やっかいなのは、厚さが見え方や乾き具合からは判断できない点。数値が出るのは、適応検査で実際に測ってからです。

ステップ3|年齢と老眼の有無で考える

適応年齢は、レーシックが18歳以上、ICLが原則21〜45歳です。45歳前後から上の年代では、老眼の出方によって希望する見え方も変わります。

手元が見えにくいと感じ始めている方は、遠くの見え方だけで決めないほうが無難。老眼をどう扱うかも、あわせて相談しておきましょう。

ステップ4|生活シーン(夜間運転・スポーツ・デスクワーク)で最終判断

生活シーンは、どちらも条件を満たしたときの決め手になります。

  • 夜間運転が多い:ハロー・グレアは両方の合併症に挙がり、瞳孔径の大きい方はレーシックで注意
  • 接触の多いスポーツ・粉じんの多い職場:レーシックはフラップ異常が合併症に挙げられている
  • 画面作業が長く乾きが気になる:ドライアイはレーシック側だけに挙げられている
  • 休める日数が限られる:ICLは翌日は休み、デスクワークは翌々日から、重労働は3〜4日後が目安

気になる項目があれば、カウンセリングで自分の生活を具体的に伝えてください。起こりうる見えづらさの説明を先に受けておくと、術後の受け止め方が変わります。

レーシックが向く人・ICLが向く人とメリット・デメリット早見表

向き・不向きは、度数と角膜の厚さの条件を満たすかどうかで決まります。両方の条件に入る方が最後に見比べたいメリットと注意点まで、早見表にまとめました。

レーシックとICLの向き・不向きとメリット・デメリット早見表

レーシックが向く人 ICLが向く人
主なメリット
・軽度〜中等度の近視・遠視・乱視が対象
・費用はICLより抑えやすい傾向
主なメリット
・日本眼科学会の一般向け解説で、見え方の質や満足度が高いとされる
・近視のリバウンドが少なくレンズを取り除ける
主な注意点
・ドライアイと不正乱視が合併症に挙げられる
・フラップ異常の報告がある
主な注意点
・白内障、眼圧上昇、角膜内皮障害、眼内炎などが挙げられる
・眼内レンズ代と設備の分、費用が高くなりやすい

最終的な可否は、角膜の厚さや形状、眼内の広さまで調べる適応検査で決まります。

地元の眼科と都市部の大手クリニック、どちらで受ける?

どこで受けるかの判断軸:地元・近隣県は通院しやすさ、都市部の大手は術式やレンズの選択肢と料金・保証の比較

地元の眼科と都市部の大手クリニックのどちらで受けるかは、検査と術後の通院に無理なく通えるかを軸にすると判断しやすくなります。

一方、術者に求められる条件は施設の規模では変わりません。

ガイドライン第8版は、術者に眼科専門医であることと、前眼部や眼光学に精通していることを求めています。さらに、学会が指定する講習会と製造業者の講習会の両方の受講も条件です。

地元・近隣県の眼科と都市部の大手クリニックの比べ方

比較項目 地元・近隣県の眼科 都市部の大手クリニック
適応検査の受けやすさ 仕事帰りや休日など、普段の予定に組み込みやすい 検査と手術で複数回の遠征になりやすい
術後検診の通いやすさ 翌日受診も6か月の経過観察も移動時間が短い 検診の回数分だけ往復の交通費と休みが必要
違和感が出たときの対応 その日のうちに相談しやすい 移動が前提になり、受診まで時間がかかる
扱う術式・レンズの幅 施設によって扱う範囲が限られることがある 強度近視や乱視用など候補が広い場合がある
費用と保証の分かりやすさ 何がいくら含まれるかを個別に確認する 料金表や保証期間を公式サイトで比べやすい

なお、金額の安さだけで決めるのは避けたいところ。表示価格に何が含まれるか、保証はどこまでかを並べて確かめてください。

都市部の大手クリニックが合理的なケース

都市部の大手クリニックが合理的なのは、地元に希望の術式を扱う施設が見当たらない場合です。

近隣の眼科が扱う術式が片方だけなら、そもそも比べようがありません。強い近視や乱視用レンズが必要なときも、扱うレンズの幅が広い施設のほうが候補は増えます。

保証の期間や料金に含まれる範囲を、受診前に公式サイトで見比べられる点も判断材料になります。

両方の術式を扱う大手クリニックの具体例は、ICLとレーシックの比較とクリニックの選び方で紹介しています。

遠征先を具体的に絞るなら、東京でICL手術を受けられるクリニックの費用相場と選び方が参考になります。西日本から向かう場合は、大阪のICLクリニックの費用と保証の比較もあわせてどうぞ。

地元や近隣県で受けたほうがよいケース

地元や近隣県が向くのは、検査と術後の通院に無理なく通える距離にある場合です。翌日受診に始まり、経過観察は原則6か月続きます。

車移動が中心の地域や、冬に道路事情が変わる地域では、その回数分の往復が負担になりがちです。

見え方の違和感や痛みが出たときに、その日のうちに診てもらえるかという点も、地元を選ぶ理由になります。

編集部

編集部
 
 

新幹線や高速で片道数時間かかると、検診のたびに半日仕事になります。手術費だけでなく、通院に使える時間まで一緒に並べて比べてみてください。

よくある質問

Q. レーシックとICLはどっちが安全ですか?

A. どちらが安全と言い切れるものではなく、起こりうるトラブルの種類が異なります。

ガイドライン第8版では、レーシック側にドライアイ・不正乱視・フラップ異常が挙げられています。ICL側は眼内炎・白内障・眼圧上昇などで、内容が重なりません。JSCRSの報告では、ICL術後の感染は6000眼に1例ほど、ホールICLでの白内障発生率は0.49%とされています。ICL手術で失明することはまずないとされますが、ごく稀に術後の矯正視力が低下する可能性はあり、原因には感染症などがあります。決め手は、自分の目に適応が合っているかどうかです。
Q. レーシックとICLはどっちが安いですか?

A. 本体価格はレーシックのほうが低い傾向です。

品川近視クリニック公式サイト(2026年8月9日確認)では、品川イントラレーシックアドバンスが両眼 税込15.8万円(税別14.4万円)。同院のICLは通常レンズ・-4D未満で両眼 税込40.7万円(税別37万円)で、乱視用レンズは両眼 税込10万円の追加です。ICLが高くなる理由として、JSCRSは眼内レンズの費用と内眼手術に必要な体制を挙げています。遠方の施設で受けるなら、交通費や休む日数も足して比べると差が見えやすくなります。
Q. レーシックを受けた後にICLは受けられますか?また逆はできますか?

A. 手術歴があっても検討はできますが、可否は検査の結果しだいです。

JSCRSによれば、ICLの手術後に度数が合わなくなった場合は、レンズの交換手術で調整できるとされています。角膜に問題がない方であれば、レーシックなどの角膜の手術で調整する方法も示されています。一方でレーシック後の追加手術については、屈折の状態が進行していないことと、術後に十分な角膜厚が残ることの確認をガイドラインが求めています。手術歴は必ず伝えたうえで、受診先で判断を仰いでください。レーシック後にICLを受けるときの検査項目や費用、再レーシックとの比べ方は、レーシック後のICLについて解説した記事で詳しく整理しています。
Q. レーシックやICLは保険適用されますか?医療費控除は使えますか?

A. 公的医療保険は使えません。医療費控除について国税庁が対象としているのは、レーシック手術の費用です。

国税庁は、視力回復レーザー手術(レーシック手術)の費用について、医師の診療又は治療の対価と認められるため医療費控除の対象になるとしています。ICLの費用を対象と明示した案内は見当たりません。治療の対価にあたるかどうかで判断されるため、ICLの適用の可否は所轄の税務署や確定申告の際にご確認ください。控除額は「支払った医療費の合計−保険金などで補てんされる金額−10万円」で計算し、最高200万円まで。その年の総所得金額等が200万円未満の方は、10万円ではなく総所得金額等の5パーセントを差し引きます。なお、日常生活の必要性で購入する眼鏡代は対象になりません。
Q. ICLのレンズは何年もちますか?入れ替えは必要ですか?

A. JSCRSによれば、特にメンテナンスや入れ替えの必要はないとされています。

清潔な眼内に挿入されたレンズのため、汚れたり傷ついたりすることはないという説明です。万一不具合が生じた場合や、自分に合わないと感じた場合は取り出すこともできます。何年経過しても摘出は容易とされ、抜去した場合は手術前と同様にメガネやコンタクトレンズで視力を矯正できます。交換や取り出しが必要になる条件は施設によって説明が異なるため、カウンセリングで確かめておきましょう。
Q. 手術のあと、いつから仕事や運動ができますか?

A. ICLはデスクワークなら手術の翌々日から、汗をかく仕事や重労働は3〜4日後が目安です。

JSCRSは、ICL手術を日帰りとしつつ、手術翌日は仕事を休むよう案内しています。加えて、汗をかく方や重労働の方は手術後3〜4日休むことを推奨しています。術後は翌日の受診が求められ、その後も原則6か月まで経過観察が続きます。ICLでは手術の3〜4日前から抗生物質の点眼が必要で、検査当日の手術は勧められません。休みの取り方は仕事内容で変わるため、受診先で具体的な日程を相談してください。

まとめ|違いは角膜を削るかどうか、選択は度数と角膜厚で決まる

レーシックとICLの違いは、角膜を削るか、削らずに眼内へレンズを入れるかという一点に集約されます。

そして、どちらを選べるかは好みではなく、度数・角膜の厚さ・年齢といった検査の数値で決まります。老眼や将来の白内障手術まで視野に入れると、判断の迷いは小さくなるはずです。

  • ✔レーシックは角膜を削って屈折を変え、ICLは角膜を削らず眼内にレンズを入れる手術
  • ✔削った角膜は元に戻せない一方、眼内のレンズは必要になれば取り出せる
  • ✔候補は近視の度数と角膜の厚さでほぼ絞られ、適応年齢の条件も術式ごとに異なる
  • ✔費用は手術代だけでなく、検査費・術後検診・保証・交通費を足した総額で比べる
  • ✔術後も複数回の通院が続くため、無理なく通える距離かどうかも選択基準になる
  • ✔どちらを受けられるかの最終判断は、検査の数値にもとづいて医師が行う

角膜の厚さは自分では分からず、度数も検査ではじめて正確な値が出ます。

まずは適応検査で自分の目の条件を知る。そこから、レーシックとICLのどちらが現実的な選択肢なのかを落ち着いて比べていけます。

ページの先頭へ