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レーシック手術のデメリット10項目|起こる時期と頻度・ICLとの違い

※この記事にはプロモーションが含まれています。

「レーシックを受けたいけれど、やらなきゃよかったと後悔しないか不安」——そう感じて手が止まっていませんか。

  • ✔「ドライアイや夜のまぶしさが、ずっと残ったらどうしよう」
  • ✔「角膜を削ると、もう元には戻せないと聞いて怖い」
  • ✔「デメリットを全部知ったうえで決めたい」

コンタクトレンズの手入れや費用から解放されたい。でも手術は怖い。その両方を抱えたまま検討している方は少なくありません。

レーシック手術のデメリットは、大きく10項目に整理できます。多くは数か月のうちに落ち着きます。ただし角膜を削った影響だけは元に戻せません。

そこを受け入れられるかどうかが、判断の分かれ目。角膜を削らないICLなら、レンズを取り出せば元の状態に戻せます。

この記事の結論

  • ✔デメリットは10項目に整理でき、多くは時間とともに落ち着く
  • ドライアイや夜間のハロー・グレアは、術後しばらく続くことがあります。
  • ✔いちばんの分かれ目は「角膜を削ると元に戻せない」こと
  • 削った角膜は再生しないため、その影響は生涯つき合うものになります。
  • ✔不可逆性が不安なら、戻せるICLと比べてから決める
  • ICLは角膜を削らず、レンズを取り出せば元の状態に戻せます。

レーシック手術のデメリットは10項目|ICLと比べた一覧表

レーシック手術のデメリットとは、角膜を削るため元に戻せず、ドライアイやハロー・グレアなどが起こりうることです。

日本眼科学会の『屈折矯正手術のガイドライン(第8版)』を見てみましょう。エキシマレーザー手術の術後合併症として10項目が挙がっています。

挙がっているのは疼痛、角膜感染症、ハロー・グレア、不正乱視、ステロイド緑内障。上皮下混濁(主にPRK)、医原性角膜拡張症、フラップ異常も並びます。残る2つがDiffuse lamellar keratitis、ドライアイです。

本記事では、検討時の判断材料として次の10項目に整理しました。

押さえておきたいデメリット10項目

  • ✔削った角膜は元に戻せない(不可逆性)
  • ✔時間の経過とともに近視が戻ることがある
  • ✔夜間に光がにじむハロー・グレア
  • ✔目の乾き(ドライアイ)
  • ✔角膜感染症と上皮下混濁
  • ✔フラップ異常とDiffuse lamellar keratitis
  • ✔医原性角膜拡張症
  • ✔不正乱視や過矯正、老眼の自覚
  • ✔将来の白内障・緑内障の診療への影響
  • ✔そもそも適応外になる人がいる

※上の10項目は本記事独自の整理です。学会の合併症分類とは区切りが異なり、費用や適応の話も含めています。

同じガイドラインは、有水晶体眼内レンズ手術(ICL)の合併症も9項目挙げています。ドライアイと不正乱視の記載はエキシマレーザー手術の側だけ。ハロー・グレアは両方に載っています。

ICLに替えればすべての不安が消えるわけではありません。10項目ごとに、ICLと比べた位置づけを整理しました。

レーシックのデメリット10項目とICLの対比

レーシックのデメリット ICLでは
1. 元に戻せない(不可逆性) ◯ レンズを取り出せば元の状態に戻せる
2. 近視の戻り △ 加齢による見え方の変化は残る
3. ハロー・グレア △ ICLでも合併症に挙げられている
4. ドライアイ ◯ ICL側には挙げられていない
5. 角膜感染症・上皮下混濁 ● ICLは術後感染性眼内炎に注意
6. フラップ異常・DLK ◯ フラップを作らない
7. 医原性角膜拡張症 ◯ 角膜を削らない
8. 不正乱視・過矯正・老眼 △ 不正乱視の記載はレーシック側のみ
9. 将来の白内障・緑内障診療への影響 ● 白内障・閉塞隅角緑内障が合併症に挙がる
10. 適応外になる人がいる △ ICLにも適応の条件がある

◯=ICLでは回避しやすい/△=ICLでも起こりうる/●=ICL側に固有の注意点。起こる確率を示すものではありません。個々の適応は検査を受けた眼科でご確認ください。

そもそもレーシック手術とは?角膜を削る仕組みとメリット

レーシックは、角膜の一部をレーザーで削って光の曲がり方を変える手術です。こうしてピントを網膜へ合わせます。

日本眼科学会の解説によれば、削った角膜は元に戻りません。つまり術後は角膜が以前より薄い状態になります。

デメリットの多くは、この「削る」という仕組みから生まれるもの。手術が粗いという話ではなく、構造上の性質です。

手術の流れ:フラップを作り、削って、戻す

レーシックは3つの工程で進みます。日本眼科学会の一般向け解説にもとづく手順です。

1.フラップを作ってめくる
フェムトセカンドレーザーで角膜の表層にフタ状の薄い膜(フラップ)を作り、めくります。
▼
2.角膜実質をレーザーで削る
露出した角膜実質にレーザーを当て、一部を切除して屈折力を変えます。
▼
3.フラップを戻す
めくった膜を元の位置に戻して密着させ、縫合はしません。

メリットと、実際の術後成績

レーシックの利点は、近視・遠視・乱視のいずれも矯正でき、回復が早い点です。

手術時間が短く、眼内にレンズを入れるICLより費用を抑えやすいことも、選ばれる理由でしょう。

歴史も浅くはありません。日本では近視矯正のLASIKが2006年10月25日に承認されました。遠視矯正のLASIKは2008年12月22日です。

成績についても国内調査があります。JSCRS(日本白内障屈折矯正手術学会)のワーキンググループが、2013年1〜12月の屈折矯正手術を調査。

対象は国内42施設・7,622患者・15,011症例でした。

JSCRS調査で報告された術後成績(2013年)
  • レーシックが屈折矯正手術全体の82%を占めた
  • 術後3か月の平均裸眼視力1.41、平均矯正視力1.51
  • 目標度数に対して±1D以内が96%
  • 術後感染症などの重篤な合併症は1例も認められなかった

満足度には海外の報告もあります。システマティック・レビュー(Ophthalmology 2009)は、1988〜2008年の論文から信頼性の高い309件を選びました。

そこで示された数字が平均95.4%(文献による範囲87.2〜100%)の満足です。

多くの人が満足する一方、削る仕組みゆえの弱点も併せ持つ。これがレーシックの実像です。

編集部

編集部
 
 

仕組みを先に知っておくと、カウンセリングで「自分の角膜の厚みは?」と落ち着いて聞けます。数字は施設で測ってもらうのが確実です。

レーシック手術のデメリット10項目を1つずつ解説(ICLならどうかも併記)

レーシック手術のデメリットは、角膜を削るという方法そのものに由来するものが中心です。

10項目それぞれの中身・頻度・対処の考え方を、公的機関と学会の資料から整理しました。角膜を削らないICLでの扱いも項目ごとに添えます。

① 角膜を削るため元に戻せない(不可逆性)

レーシックは角膜を削って形を変える手術です。削った角膜は元の厚みには戻りません。

見え方が想像と違っても、手術前の角膜そのものに復元する方法はありません。だからこそ、適応検査の段階で見え方の希望と生活シーンを細かく伝えたいところ。

ICLについてJSCRSは、合わないと感じた場合はレンズを取り出すことも可能と説明します。この選択肢の有無が、両者の大きな違いです。

② 近視の戻り・視力の再低下と再手術

レーシック後に度数が戻り、再手術が必要になることがあります。JSCRSによれば、その割合は報告によってばらつきがあり2〜10%。

症例数の多い論文では、37,932眼で3.8%、3,786眼で1.7%という数字が出ています。

  • ✔再々手術が必要になる割合は0.1〜0.3%ほど
  • ✔近視・乱視の度数が強いほど再手術率は高い
  • ✔遠視の矯正、年齢が高い(特に40歳以降)ほど高い
  • ✔再手術は十分な角膜の厚みが残っていることが前提

つまり角膜の厚みが足りなければ、もう一度削る選択は取れません。

ICLは角膜を削らないため、後の対応が角膜の残り厚みに左右されにくい点が異なります。レンズのメンテナンスや入れ替えも通常は不要です。

③ ハロー・グレア(夜間の光のにじみ・まぶしさ)

ハロー・グレアは、光の周りに輪が見えたり、ヘッドライトが強くまぶしく感じたりする症状です。

JSCRSが挙げるのは、角膜を切除したことで生じる収差やドライアイなどの要因。収差には、眼鏡で矯正できない不規則な乱視も含まれます。

程度には個人差があります。まったく気にならない方もいれば、夜間の車の運転に支障を感じる方も。

角膜の状態が安定するにつれて症状は軽くなり、多くの方は3〜6か月ほどで気にならなくなります。ただし米国FDAは、まれに眼鏡をかけても消えない場合があると記載。

光のにじみやまぶしさはICLでも起こりえます。夜間の運転が多い方は、適応検査で見え方の質を具体的に相談しておきましょう。

④ ドライアイ(目の乾き)

レーシック後のドライアイの原因は、手術の際に角膜の神経が一部切断されることです。神経は通常、半年〜1年ほどで修復されます。

症状そのものは1週間から3か月程度で改善するのが一般的。とはいえ、なかには長期間ドライアイが続く方もいます。

米国FDAの生活の質に関する調査(PROWL-1/PROWL-2)にも数字があります。術前に症状がなかった参加者のうち、最大28%が術後3か月時点で軽度から重度の症状を報告しました。

ICLは角膜で行う手術と異なり、角膜の神経へ与える影響がとても小さい方法です。

ただし手術時の消毒や術後点眼の影響で、術後1か月程度は乾燥感を覚えることも。必要に応じて保湿用の点眼薬で和らげられます。

編集部

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もともと目が乾きやすい方は、手術前の涙の量の検査結果を必ず聞いておきましょう。同じ術式でも、感じ方は人によってかなり違います。

⑤ 感染症・角膜混濁

レーシック術後に感染症を起こす頻度は、最近の報告で0.1%未満。1万眼以上の多数症例の報告では0.03〜0.04%です。

ただし、初期に適切な治療をしないと角膜に混濁が残り、矯正視力が低下します。重症になれば角膜移植が必要になる可能性も。

頻度そのものより、異変を感じたときにすぐ診てもらえる体制が実際の結果を左右します。

強い痛みや充血、急な見えにくさが出たら、我慢せず受診してください。

ICLも手術です。術後点眼の指示を守ること、緊急時の連絡先を確認しておくこと。これはどちらを選んでも変わりません。

⑥ フラップトラブル(ふたの作製に関わる合併症)

レーシックは角膜にフラップ(薄いふた)を作り、めくって内側にレーザーを当てます。日本眼科学会がまれな術中合併症として挙げるのが、フラップをうまく作製できないケースです。

術後についても、頻度は低いながら上皮迷入などの報告があります。上皮迷入とは、フラップの下に角膜表面の細胞が入り込む状態のこと。

ICLは角膜にフラップを作る工程がないため、フラップ由来のトラブルは想定されません。そのぶん眼内での操作になり、注意点が入れ替わります。

⑦ 角膜拡張症(ケラトエクタジア)・不正乱視

角膜拡張症は、薄くなった角膜が前に張り出してくる状態です。JSCRSによれば、1千眼以上の多数症例の報告で発生頻度は0.1%未満。

起こると不正乱視を生じ、矯正視力が低下します。原因の多くは術前の角膜形状不正です。

ほかに、強度近視のため角膜切除量が多すぎるケースも挙げられています。残った角膜の厚さが十分でない場合です。

この点についてJSCRSは、角膜形状がボーダーラインの場合は有水晶体眼内レンズ(phakic IOL)などを推奨しています。ICLはこの有水晶体眼内レンズにあたる方法です。

⑧ 過矯正と老眼の自覚

レーシックを受けたから早く老眼になる、ということはありません。問題になるのは矯正のしすぎだとJSCRSは説明します。

強く矯正しすぎて「過矯正」となり遠視になると、早い段階で老眼を自覚し、眼精疲労や頭痛が起こりやすくなります。遠視の状態では目が常に緊張しているためです。

消費者庁と国民生活センターは、2013年12月4日に注意喚起を公表しました。事故情報データバンクに寄せられた80件(平成25年11月8日までの登録分)が対象です。

症状として最も多かったのは、過矯正による遠視でした。うち消費者安全法の重大事故等として公表された事案は7件。

JSCRSは、40歳を超えた老眼年齢の方についてこう述べます。遠くが見えることが日常生活に本当に便利なのかよく考える必要がある、と。

ICLでも度数設定の考え方は同じ。手元の見え方をどこまで残すかは、事前の相談で詰めておく部分でしょう。

⑨ 将来の白内障手術で度数計算がむずかしくなる

レーシック後に白内障手術を受ける際、JSCRSは3つの注意点を挙げています。

将来のために備えておくこと
  • レーシックを受けたことを医師に必ず伝える
  • 術前の角膜状態や手術情報を保管する(度数計算に使うため)
  • 度数計算式には限界があり、通常眼ほどの精度では計算できない

術後に度数が大きくずれた場合は、眼鏡での矯正、眼内レンズ交換、レーシックの再手術が必要になることもあります。

数十年先の話ですが、手術記録の保管は今日からできる対策です。

ICLの場合、術後に加齢などで白内障になっても、度数を決める検査や手術は通常の方と同様に受けられます。手術の際はまずICLを抜去し、そのあとは通常の白内障手術です。

⑩ そもそも適応外になる人がいる

レーシックを受けられない人がいます。日本眼科学会が明記するのは、角膜が薄い方・円錐角膜の方・遺伝性の角膜変性症の方です。

希望しても、検査の結果で見送りになる人がいるということ。

矯正できる度数にも上限があります。ガイドライン第8版は、エキシマレーザー手術の近視の矯正量の限度を原則6Dとしています。

医学的根拠がある場合は、十分な説明と同意のもとで10Dまで。遠視・乱視の限度は6Dです。

加えて、矯正量の設定では術後に十分な角膜厚が残存するよう配慮しなければならないと定められています。強い近視ほど、削れる量の壁にぶつかりやすくなります。

角膜形状がボーダーラインの場合は有水晶体眼内レンズが推奨されます。レーシックで見送りとなった方の相談先として、ICLが挙がる場面はあるわけです。

ただし適応の可否はどちらも検査次第で、自己判断はできません。

編集部

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どの項目が自分に当てはまるかは、角膜の厚み・度数・年齢でかなり変わります。気になる項目をメモして適応検査に持っていくと、話が早く進みます。

デメリットは「いつ」起こる?術直後から数十年後までの時間軸

レーシックのデメリットは、数か月で落ち着くものと、生涯つき合っていくものに分かれます。起こる時期を先に知っておくと、術後の不安の受け止め方も変わります。

時期別に見るレーシックのデメリットと性質

時期 起こりやすいこと 性質
術直後〜1週間 疼痛、充血、見え方が日によって変わる 一時的
1〜3か月 ドライアイ。一般的にはこの期間に改善 多くは一時的
3〜6か月 夜間のグレア・ハロー。多くの方が気にならなくなる時期 多くは一時的
半年〜1年 切断された角膜の神経が修復されるまでの期間 回復の途中
数年後 近視の戻りと再手術の検討 条件つき
数十年後
(加齢に伴う時期)
老眼の自覚、白内障手術での眼内レンズ度数計算への影響 一生つき合う

※時期の区分は、資料の記載をもとに本記事が目安として整理したものです。年数は確定した経過ではなく、個人差があります。

数か月で落ち着くもの、長く残るもの

ドライアイやグレア・ハローは、時間の経過とともに軽くなっていくタイプの症状です。

JSCRSによれば、ドライアイは一般的に1週間から3か月ほどで改善。グレア・ハローは、多くの方が3〜6か月ほどで気にならなくなります。

ただし、なかには長期間症状が続く方もいます。切断された角膜の神経が修復されるまでには、半年から1年ほど。

数年後の近視の戻りと再手術の条件

再手術を受けられるかどうかは、角膜の厚みが十分に残っているかで決まります。再手術率は年齢が高いほど高く、特に40歳以降でその傾向が出ます。

言い換えると、近視が戻っても必ず再手術ができるとは限りません。術前のカウンセリングで、角膜の厚みと合わせて確認しておきたい点です。

長く先まで残る影響と、受診時の申告

レーシックのあとに別の病気で眼科を受診するときは、手術を受けた事実を担当医に伝えてください。

ガイドライン第8版も、手術の既往を申告することを術前に十分説明するのが望ましいとしています。

理由は角膜の形が変わっているため。レーシック後の眼では、機器で測った値と自覚的な度数がずれやすくなります。

屈折矯正手術に精通した視能訓練士による検査が重要なのは、そのためです。将来の白内障手術で眼内レンズの度数を決めるときにも、手術歴の情報が要ります。

編集部

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手術を受けた年と術式をメモして、お薬手帳と一緒にしまっておくと安心。何十年か先の受診でも慌てずに伝えられます。

デメリットが不安な人へ|角膜を削らないICLという選択肢

レーシックのデメリットの多くは「角膜を削る」仕組みに由来します。そのため、角膜を削らないICLでは前提条件そのものが変わります。

ただし、ICLにも別の合併症や適応の制約があります。どちらが優れているかではなく、性質の違いとして見比べてみてください。

ICLとはどんな手術か

ICLは、目薬で麻酔をしたあとに角膜の端へ約3mmの傷口を開ける手術です。そこから虹彩の下にレンズを挿入する日帰り手術で、傷口が小さいため縫合は不要。

日本眼科学会の一般向け解説には、国内での位置づけも書かれています。術後の見え方の質や満足度が高く、近視のリバウンドも少ない。

いつでもレンズを取り除けることから、レーシックに代わって国内の視力回復手術の主役となっている、という記載です。

レーシックのデメリットのうちICLで避けやすい点

角膜を削らないため、レンズを取り出せば元の状態に戻せるのがICLの大きな違いです。

角膜を削らないことで変わる点
  • レンズを取り出せば元の状態に戻せる
  • 角膜を薄くしないため、角膜拡張症の前提が変わる
  • 角膜の神経への影響が小さく、乾燥感の出方が異なる
  • 角膜形状がボーダーラインの場合の選択肢になりうる

角膜が薄い方や強度近視でレーシックの適応から外れた方でも、ICLなら検討できる場合があります。

なお乾燥感がゼロになるわけではありません。消毒や術後点眼の影響で術後1ヶ月程度は乾きを感じることもあると説明されています。

ICLにもある制約とリスク

ICLは合併症のない手術ではありません。ガイドライン第8版は、ICLの術後合併症として9項目を挙げています。

ガイドライン第8版が挙げるICLの術後合併症

  • 術後感染性眼内炎
  • ハロー・グレア
  • 角膜内皮障害
  • 術後一過性眼圧上昇およびステロイド緑内障
  • 白内障
  • 閉塞隅角緑内障
  • 網膜剝離
  • 近視性網脈絡膜萎縮
  • 虹彩切開あるいは虹彩切除による光視症

感染は、これまでの調査で6000眼に1例ほどの割合。適切に処置をすれば重篤になることは稀ですが、眼内炎ではレンズの摘出が必要になることもあります。

白内障は、中心部に孔が無い以前のモデルで1.1〜5.9%の発生が報告されていました。現在主流のホールICLでは0.49%と報告されています。

費用面の負担も見逃せません。眼内レンズ自体が高価で、清潔操作のできる環境・器械・スタッフも必要になります。

そのためレーシック以上に手術費用が高くなります。過剰なコスト削減や低価格の手術は安全性の低下につながる、との注意も添えられています。

適応年齢にも制約が。ガイドライン第8版でのICLの適応年齢は原則21〜45歳で、老視年齢の方には慎重に施術するとされています。

編集部

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「ICLに変えればリスクが消える」のではなく、心配するデメリットの種類が入れ替わります。どちらを避けたいかで選ぶのが現実的でしょう。

ICLの弱点をもっと詳しく確かめたい方は、ICLをおすすめしないと言われる理由と向かない人の特徴もあわせてご覧ください。

レーシックが向いている人・避けたほうがよい人|セルフチェック

レーシックの適応は、角膜の厚みと形状、近視の強さ、生活習慣の3つで大きく分かれます。

最終的な判断は検査結果を見ないとできません。以下は、相談前に自分の傾向をつかむための目安です。

レーシックが向いている人

レーシックが向いているのは、軽度〜中等度の近視で、角膜の厚みに余裕がある方です。削る量が少なくて済むぶん、角膜を薄くしすぎるリスクを抑えやすくなります。

レーシック向きの傾向
  • 軽度〜中等度の近視で、角膜の厚みに余裕がある
  • 夜間の運転や暗所での作業がほとんどない
  • 眼内レンズより、費用と回復の早さを優先したい
  • 年齢が18歳以上で、近視の度数が落ち着いている

ガイドライン第8版では、エキシマレーザー手術の適応年齢は18歳以上。度数が変動している時期は、時間をおいて再検査になることもあります。

受けられない・慎重な判断が必要な人

レーシックを受けられないのは、ガイドラインで禁忌とされる7項目に当てはまる方です。希望しても手術自体が選べません。

区分 該当する状態
禁忌(7項目) 円錐角膜、円錐角膜疑い、活動性の外眼部炎症、白内障(核性近視)、ぶどう膜炎や強膜炎に伴う活動性の内眼部炎症、重症の糖尿病や重症のアトピー性疾患など創傷治癒に影響しうる全身性・免疫不全疾患、妊娠中または授乳中の女性
慎重を要する(6項目) 緑内障、全身性の結合組織疾患、ドライアイ、向精神薬の服用者、角膜ヘルペスの既往、屈折矯正手術の既往

角膜形状がボーダーラインの場合は、角膜を削らない有水晶体眼内レンズ(phakic IOL)などが推奨されます。

40歳を超えて老眼年齢に差し掛かった方への指摘もあります。遠くが見えることが日常生活で本当に便利か、よく考える必要があるという内容です。

デメリットを許容できるかのセルフチェック

1つでも当てはまるなら、レーシック以外の選択肢も含めて相談する価値があります。

  • ✔週に何度も夜間や薄暗い場所で運転する
  • ✔ドライアイと言われたことがある、点眼薬を使っている
  • ✔コンタクトレンズで夕方に乾きや充血が出やすい
  • ✔度数が残ったときに再手術で調整したい気持ちが強い
  • ✔削った角膜は元に戻せない、という点に抵抗がある

術後の不満につながりやすい症状は、屈折異常の残存・目の乾燥・暗いところでの見えにくさの3つ。手術前に症状がなかった方に出やすい点が、判断の分かれ目です。

チェックが付いた方には、ICLの適応検査も受けられるクリニックを選ぶ方法があります。両方の結果を見比べてから決められます。

編集部

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このチェックは自己判断の代わりにはなりません。角膜の厚みや形状は検査機器でしか分からないため、気になる項目はそのまま相談時に伝えてみてください。

費用のデメリットも比べる|レーシックとICLの相場と医療費控除

レーシックの費用面のデメリットは、自由診療で全額自己負担になることです。金額そのものはICLより抑えられる傾向にあります。

ただし、再手術や追加の通院で支出が増える点は要注意。再手術の割合は報告により2〜10%と幅があります。

レーシックとICLの費用比較 (品川近視クリニック公式サイト・2026年8月9日確認)

項目 レーシック ICL
両眼の料金
(税込)
15.8万円
品川イントラレーシックアドバンス (税別14.4万円)
40.7万円
通常レンズ・-4D未満 (税別37万円)
追加料金 公式サイトに記載なし 乱視用 (トーリック) レンズ 両眼+10万円
近視度数-4D以上 両眼+11万円
保証期間 5年 要確認
医療費控除 対象 (国税庁) 要確認 (所轄税務署へ)

上の金額は品川近視クリニックの公式サイトで確認できた一例です。他院の料金や保証内容は同じとは限りません。

なおレーシック手術の費用は医療費控除の対象。国税庁は視力回復レーザー手術の費用を、医師の診療または治療の対価と認めています。

ICLについては国税庁に個別の記載がありません。適用の可否は、申告前に所轄の税務署へご確認を。

ICL側の金額感は両眼の相場と内訳をまとめた解説へ。控除額の計算方法や還付額の目安は年収別の還付額と申告手順の記事にまとめています。

後悔を減らすクリニック・執刀医の選び方(通院のしやすさも含めて)

クリニック選びで見るべきは、執刀医の資格・説明の丁寧さ・術後に通える距離の3点です。価格の比較はその後で構いません。

  • ✔眼科専門医で、屈折矯正手術の講習を受けた医師が執刀するか
  • ✔受けられない場合があると先に伝えてくれるか
  • ✔眼鏡・コンタクト・ICLという別の選択肢の説明があるか
  • ✔見え方に不安が出たとき、何回でも診てもらえる体制か

執刀医の要件と、通院のしやすさ

ガイドライン第8版が術者に求めるのは、日本眼科学会認定の眼科専門医であることです。学会指定の屈折矯正手術講習会と、機器の製造業者による講習会の受講も必要とされます。

説明と同意についての記載もあります。眼鏡やコンタクトレンズなど他の矯正方法があることを十分に説明するのが望ましい、という内容です。

通いやすさも大切な条件。ドライアイやグレア・ハローは数か月かけて経過を見るため、術後しばらくは再診が続きます。

価格の安さだけで決めるのは避けたいところ。JSCRSは、過剰なコスト削減や低価格の手術は安全性の低下につながる危険性もあると注意を促します。

情報の集め方にも偏りが出ます。消費者庁と国民生活センターの注意喚起(2013年12月4日)では、手術を受けたきっかけの約4割が医療機関のインターネット発信でした。

編集部

編集部
 
 

検査の日に「受けられない場合はありますか?」と一度きいてみてください。ここで正直に条件を話してくれるかどうかで、印象はずいぶん変わります。

通いやすさを軸に候補を並べたい方は、東京のICLクリニック12選と費用相場や大阪のICLクリニック厳選6選もどうぞ。費用や保証の見方を地域ごとに整理しています。

よくある質問

Q. レーシックで失明する可能性はありますか?

A. 失明することはまずないとされています。

日本白内障屈折矯正手術学会(JSCRS)は、レーシックで失明することはまずないと説明しています。ただしごく稀に、感染症・角膜拡張症・レーザーの照射ずれによって矯正視力が下がる可能性は残ります。
Q. 再手術が必要になる割合はどれくらいですか?

A. 報告にばらつきがあり、2〜10%です。

JSCRSによれば再手術率は2〜10%と幅があり、症例数の多い報告では3.8%、1.7%という数字も示されています。再々手術は0.1〜0.3%。
なお再手術には、削れる角膜の厚みが残っていることが条件になります。
Q. レーシックを受けても白内障手術は受けられますか?

A. 受けられますが、レンズの度数計算が難しくなります。

白内障手術で入れる眼内レンズの度数計算には、レーシック前の目のデータが必要です。データがないと計算の精度が落ちます。
術前検査の記録は必ず保管し、受診時にレーシック歴を医師へ伝えてください。
Q. レーシックは元に戻せますか?

A. 削った角膜は元に戻せません。

度数のずれは再手術で調整する場合もありますが、これも角膜の厚みが残っていることが前提です。
一方でICLは、入れたレンズを取り出せば元の状態に戻せる点が異なります。
Q. 効果は一生続きますか?何歳から受けられますか?

A. 適応年齢は18歳以上。見え方が変化することもあります。

術後の年月とともに、もとの屈折状態へ戻ってくることがあります。
また老眼は手術とは別に進むため、年齢によっては老眼鏡が必要になる場合があります。
Q. 緑内障があるとレーシックは受けられませんか?

A. 慎重な判断が必要な対象です。

日本眼科学会の屈折矯正手術のガイドラインでは、緑内障は慎重を要する対象に挙げられています。術後合併症にもステロイド緑内障が含まれます。
受けられるかどうかは検査結果をもとに医師が判断する領域です。
Q. スマイルレーシック(SMILE)ならデメリットは少ないですか?

A. 角膜を削る点は共通で、優劣は一概に言えません。

SMILEは2023年3月に国内で承認された方法で、適応年齢は18歳以上です。
ただし角膜を削って屈折を変える仕組みは共通のため、どちらが自分に合うかは適応検査で比べるのが確実です。

まとめ|デメリットを知ったうえで、戻せる選択肢も比べてみる

レーシックのデメリットは、数か月で落ち着くものと、長くつき合う可能性があるものの2種類に分かれます。ここを分けて考えられると、迷いはかなり整理できます。

  • ✔ドライアイや光のにじみは、時間とともに和らぐことが多い
  • ✔角膜を削るため元の状態には戻せない、という性質そのもの
  • ✔納得できるなら、費用と回復の早さでレーシックにも合理性がある
  • ✔戻せない点が引っかかるなら、ICLも比較対象になる

どちらか一方が優れている、という話ではありません。目の状態も、仕事や趣味での見え方の使い方も、人によって違うからです。

元に戻せない点がどうしても気になるなら、レンズを取り出せば元の状態に戻せるICLを候補に入れてみてください。費用面が心配な方はICLは保険適用される?費用と医療費控除・実質負担を解説もあわせてどうぞ。

次の一歩は、ネットの情報だけで決めてしまわないこと。まずは適応検査を受けて、自分の角膜や度数で何が選べるのかを医師と確認するところからで大丈夫です。

編集部

編集部
 
 

検査の予約時に「レーシックとICLの両方の適応を見てほしい」と伝えておくと、当日の相談がぐっとスムーズになります。

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